「しらせ」が10年ぶりで門司港に2度目の寄港をしました。新聞記事では事前・事後ともに「南極観測船」という記述でした。浅葱もこれまでそう信じてきましたが、見学に行ってみると白い制服姿の自衛官が大勢いる上に、あちこちに「砕氷艦」と書いてあるのです。この船は南極にとどまって観測活動を行なうというよりも、まず基地の越冬隊に物資を輸送し、砕氷、観測そしてヘリコプター母艦としての役割を持つ防衛庁海上自衛隊の特殊任務艦なのでした。知らなかったよぉ〜。文部省国立極地研究所の所属かと思っていました。
なお、途中までカメラの明るさ調節を最大限の(+2)にしたまま撮影してしまったので、少し色が飛んでます。
「しらせ」は左舷を接岸しています。ちぇっ、がっかり。着いて早々不平不満の浅葱である。これが右舷で艦が東(右奥)を向いていたら、太陽光線の当たり具合もちょうどよくて、きれいな写真が撮れたかもしれないのに。
基準排水量11,600トン、全長134m、最大幅28m、乗員170名+観測隊員等60名収容です。各種通信用アンテナ5本に水上レーダー、気象観測用レーダーが付いています。氷海航行に最適な艦首角(水面と21度)により厚さ1.5mまでは強力な推進力で連続的に砕氷しながら前進可能(3ノット)。それより厚い場合はいったん艦を200〜300m後退させて最大馬力で前進し、体当たりして氷に乗り上げるようにして砕くそうです(チャージングまたはラミング砕氷)。すごいですね。(26KB)
早速艦内に入ります。廊下の壁上部に「しらせ」が1983年に就航して以来交流してきた船や港と記念に取り交わしたレリーフが並んでいます。浅葱がざっと数えたところでは69個ありました。最も左手前のものは我が「下関港」のもので、関門橋が彫られています。では門司港のはどんなデザインなのでしょう? よく見てくれば良かったなと思いました。(28KB)
写真は撮りませんでしたが、驚いたのは厚生施設です。医務室があるのは当然ですが、歯科診療の設備もあって普通の歯医者さんにあるのと同じ治療台一揃いが1組ありました。長期にわたる任務ですから必要なのでしょうけれど、医師免許があれば内科・外科・精神科といろいろな診療科について診察できても、歯科医師は歯科技工士の技術も持ちあわせているのでしょうか? もし挿し歯や冠などが必要になったら歯科医師がそれも作るのでしょうか? 悩んでしまった浅葱でした。
順路に従って甲板に出ます。
南極の石です。国際委員会でアンタークテカイトと呼称が定められている、6億年以前の先カンブリア紀の片麻岩や結晶片岩などの変成岩で、世界でもっとも古い岩石と言われています。これらは石英や長石の間に黒い角閃石、雲母、ガーネットなどが層状あるいはゴマ状に入っている変成岩の一種である大理石や、ホルンフェルズという泥岩のかたまり、あるいは火成岩である玄武岩などもあります。また氷河石は氷河時代に水の移動することによってこすれて出来た擦痕のある石で、たいへん珍しく貴重なものです。これ、展示パネルの説明書きを手帳に丸写しして来たのですけど、今、入力していて、なんかわかりにくいなと思いました。(31KB)
南極の石の接写です。赤っぽく見えるのがガーネット(見える?) でも非常に低品質の粗悪な石なので、持って帰っても何にもなりません。奥さんや彼女にはちゃんと宝石店で買ってあげてください。と石について説明していた隊員さんが言っていました。浅葱にも買ってぇ〜
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S-61A型ヘリコプターです。長さ22.29m、全幅18.90m、最大(巡行)速力144(110)ノット、時速約260(200)kmで、5時間ほど続けて飛ぶことが出来ます。搭乗員は3名、最大搭載人員24名、全備重量9.300kg、物資搭載量2.000kg、浅葱が20人乗っても大丈夫ですな。40人だと過積載になるのでだめです。
自衛隊の制服制帽を貸してくれるので、それを着てヘリの前で記念写真を撮る(サービス)のが人気でした。浅葱は興味ないけど、初老以降の男性が入れ替わり立ち代わり写っていました。(26KB)
観測隊の展示コーナーに来ました。生物標本では魚が5種(ショウワギス、ウロコギス:これらはキスと言っても日本のキスとは違う、ライギョダマシ、キバゴチ、ナンキョクゲンゲ)ありましたが、浅葱に言わせると全部同じでハゼの親玉みたいなもんです。これはキバゴチです。コチと言っても日本のコチとは違う?(31KB)
これは隕石です。鉄やニッケルを多く含む隕鉄と、この石質隕石「コンドライト」が展示されていました。標本ケースに入っていますのでケース越しにしか撮影できません。ケースに少し周囲の様子が写り込んでいます。でも浅葱は皆さまに少しでも良い写真をお見せしたくて頑張ったのよ。これなんか何度も何度も撮り直したんだからぁ〜
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これはナンキョクオキアミです。鯨が食べるやつかな? ありゃ北極かね?
ほかにもウニの仲間(多いところでは1uに70個体生息)、ヒトデの仲間、ナンキョクツキヒガイ、ナンキョクバイが展示されていました。(27KB)
これは水深5,000mの深海の圧力で圧縮された容器です。右のカップめんのスチロール製容器はおよそ1/10の大きさになっています(そう書いてありました)。左のステンレス製カップは円柱状のものが多角柱になってしまっています。浅葱が潜ったらウエストサイズが今の半分くらいになるかも。(27KB)
ちゃんと土産物売り場もありました。「しらせ」のネームが入っているというだけで、品物自体は普通にあるものばかりです。ちなみにTシャツは1,500円でした。その中で浅葱の目に留まったのはこの手ぬぐいです。ロープの結わえ方が描いてあるこれは、練習用だとか。キーホルダーやバッジなどよりはおもしろいし、400円とお手頃価格で良いなと思って財布を取り出しかけましたが、やっぱりやめました。(28KB)
見学順路に従って、また館内、おっと違った、艦内に戻ります。
ここは艦橋です(フラッシュを焚いて撮りました)。右下隅に写っているのはもしかして操舵輪? 写真を撮ることで頭はいっぱいで、ちっともよく見てきませんでした。本末転倒って感じ。(25KB)
艦橋内のカレンダーです。22日の左下隅に「Mj」と「イカリ印」(社会科で勉強した地図記号のあれです)が小さく書いてあります。これはMoji港に入港(イカリを下ろした)という意味なんですね。反対に出航するときはイカリを上げるのでイカリ印は上下逆さまに書くことになりますね。これはこのカレンダーを見ていて浅葱が自ら発見したことです。こう見えてもかなりの接写なのでフォーカスには苦労して何度も取り直しました。ほかのお客さん達は、浅葱がカレンダーに張り付いてゴソゴソしていても誰一人関心を示さなかったけど。日付の右上の数字は何かのカウントダウンのようです。(27KB)
真っ赤なカバーの艦長席です。同じカンチョウでも館長とはえらい違いですな。進行方向に向かって右寄りにありました。これは私が過去に見たほかの船でもほとんど同じで、最高責任者の席というのは大方の位置が決まっているのでしょうか?(29KB)
スノーモービルです。 これを見て、ようやく南極を実感しました。
左上方の白っぽくて長いのはこの雪上車などを下ろすクレーンで、艦前部に12トン用と8トン用が各1基と、後部に12トン用と6トン用が各1基あります。(23KB)
一通り見学を終えて艦を降り、門司港の桟橋方面に移動して左舷後方から見てみました。船上の設備が良くおわかりいただけると思います。白いドーム状のものは気象観測用レーダーです。(25KB)
おしまい。