村山英和の「フットボールを考える」


グリーンボウルトーナメント@西宮球技場(2002/5/3,4)


 皆さん,ご無沙汰しております。今年,このコーナーではお初です。今回は,5月3日,5月4日の両日に西宮球技場で行われたグリーンボウルトーナメントについてお伝え致しますので宜しくお願い致します。

 今年のゴールデンウィーク,カレンダー通りの休日,元々,この4連休には関西に行こうという計画を早くから立てていた。しかし,いざ行くとなるとなかなか行動出来ない。関西に行くべきか?いやもう色々出歩かずにじっとして都内で過ごそう,行く,行かない,行く,行かない,・・・花びらを1枚1枚・・・そんな事はしない。迷った末,どうやったら関西に安く行けるかを考えている自分がいた。深夜バス,車,飛行機,新幹線,・・・結局,新幹線で行く事に決定した。要は行くのである。

 5月3日,早朝,西宮球技場に向かい旅立つ。新幹線はやはり満員,いくつかパスして,東京発7時半のひかりに乗る。自由席に座る事が出来た。隣には,女性2人組,関西旅行のようで楽しそうだ。10時半前に新大阪に到着,11時半には西宮球技場に到着。まずはホーム側になるファイニーズ側の応援席に陣取る。周りにはファイニーズ関係者と思われる方々が座っているが,取りあえず席を固定。

 5月3日の試合は,12時からファイニーズ フットボールクラブ vs アズワン ブラックイーグルス。ブラックイーグルスのリターンで試合開始。立ち上がりブラックイーグルスのパスをファイニーズ新人DB#22長尾選手がインターセプトし絶好のフィールドポジションからの攻撃をファイニーズが得る。

 ちょっとファイニーズのオフェンスを見てびっくりした。なんかNFLでやっているフォーメーションっぽいな?ウェストコーストっちゅうか?今流行りのバンチフォーメーション,ショットガン,モーション等を多用した,パス主体のオフェンスだった。

 ファイニーズの1stシリーズは,ジリジリ前進するものの,ゴール前でインターセプトを喫し攻守交替。続くブラックイーグルスの攻撃でRB#1丹野選手の独走TDが飛び出す。更にブラックイーグルスは新人RB#24朴木選手が独走TD。第1QTR終了した時点で,14−0,ブラックイーグルスがリード。第2QTRに入ってもブラックイーグルスがパス攻撃で追加点を上げ,前半を終了した時点で28−0と大きくリード,意外な展開となった。

 後半に入ってもブラックイーグルスのペースは変わらず,後半からQBには立命OBの宮崎選手が登場,第4QTRに2本のTDを追加,42−0,予想外の点差でブラックイーグルスの勝利となった。

 この日は暑かった。物凄く暑かった。鼻の頭の皮がむけた。そしてこの試合ターンオーバーが異常に多かった。特にファイニーズ側に目立った。それをブラックイーグルスは確実に得点に結びつけた。そんな感じの試合だった。

 それにしてもこの日のブラックイーグルスは強かった。去年ベアーズが長居で試合をした後の試合に登場したブラックイーグルスよりも格段に強いと感じた。オフェンスはランとパスのバランスがいい。そしてラインがでかい。特にセンター。強力なRB陣,FB#35山本選手,TB#1丹野選手,#24朴木選手,彼等は密集で足が止まらない。だから倒れない。その結果,いくつかの独走に繋がった気がする。そして最後にロングスナッパーのスナップが異常に速い。これにはびっくりした。またディフェンスには余裕があった。進まれてもロングゲインさえされなければいいという風に見えた。このまま順調に調整すれば秋はかなりのチーム力となるかもしれない。

 対するファイニーズ。オフェンスはどんなオフェンスがやりたいのかが判り易かった。しかし,肝心なところでのファンブルやインターセプトが多かった。こういうショートからミドルパスで進むオフェンスも結局は辛抱なんだよなあと思った。この日は何か進んでも進んでも点が取れない為,辛抱出来ずにその結果ターンオーバーが多発したようにも思えた。ディフェンスはパスディフェンスは良かった。特に新人DB#22長尾選手,#82若選手等は目立っていた。逆にランディフェンスが悪かった。特にオープンで独走を許す事が何度もあった。

 最後にクォータータイムに登場したミニファニも含めたチアの応援は良かった。踊りが上手いとか下手とかそう言うのは僕は良くわからない。でも伝わるものがあった。何と言うかフィールドと観客席を繋げる何かをファイニーズチアは持っているような気がした。

 第二試合は元々は松下電工vsベアーズ戦だったがベアーズの棄権により中止となった為,本日はこれで終了となった。それにしても暑い1日だった。

 明けて5月4日,昨日とはまるで正反対の天気,曇天の上に寒い。この日の第一試合は,阪急ブルーインズ vs 富士ゼロックスJ−stars 阪急のチームを見るといつも思い出すのが,1999年に行われたオクトーバーベアーズとの一戦。あの試合は本当に惜しかったな・・・。試合が始まる。

 阪急は関学OBのRB#33井岡選手のランを中心に,また富士ゼロックスもゾーンパワーを中心に攻める展開。しかしながらお互い決め手を欠き,こう着状態が続く。ちょっと気になった選手としては,富士ゼロックス#7の選手。彼はCBとしてはエンドゾーンでインターセプト,リターナーとしてはいいゲインを連発,パンターでも出場とスラッシュぶりを発揮。いい選手だ。

 ふと,スタンドからトイレの方を見ると,イワタニサイドワインダーズC#79小松選手(元ベアーズ)がいた。声を掛けた。彼は気付いた。しばらく,昨日の試合の様子や,最近の調子等を話した。それにしても,大きいなあ。この試合,Cでスタメンとの事。楽しみだ。

 試合に戻ろう。阪急は,第2QTR終了間際にゴール前まで攻め入るもののファンブルをリカバーされ絶好の得点機を逃がしてしまった。後半に入り,富士ゼロックスがTDパスで先制する。この試合ランプレーが多く,試合の進行も早い。そして第4QTRに入り,今度は阪急が数度のギャンブルを成功させ前進するが,TDを奪えず,FG止まりに終わる。7−3。結局このスコアがファイナルスコアとなった。試合が始まったのは12時,終わったのは13時45分,早い試合だった。

 次の試合は15時から予定されている為,試合開始まで,1時間15分もある。この間,両チームの練習をずっと見ていた。アサヒ飲料が,先に練習を開始する。統率が取れ,きびきびした練習だ。RBの練習内容は色々と参考になった。それにしても#30瀬畑選手は速い。本当にスムーズな加速だ。多少遅れてイワタニも練習開始。オフェンスラインの練習に注目する。どちらのチームも,きびきびと練習していて,見ている方が心地良くなってくる。

 そうこうしているうちに,天気が怪しくなってきた。そしてぽつぽつと降り出した。傘持ってきていなかった。困ったなあ。バックスタンド側を見るとイワタニのチアが合羽を配っていた。何かこう言うのって嬉しいよなあと思いつつも,この段階ではバックスタンドには合羽を貰いに??行かなかった。

 第二試合はアサヒ飲料チャレンジャーズ vs イワタニサイドワインダーズ。前半はイワタニ側のスタンドで観戦する事にした。

 コイントスに勝ったイワタニは後半チョイス。アサヒ飲料のリターンで試合は開始。試合は,イワタニの最初のシリーズでファンブルが発生し,リカバーしたアサヒ飲料があっさりとTDパスで先制した。しかしここからイワタニが粘り始める。オフェンスが数度,ターンオーバーでポゼッションを奪われたが,ディフェンスが粘り強く,アサヒ飲料オフェンスを凌ぎ,アサヒ飲料のFG失敗,ギャンブル失敗等もあり前半は7−0,アサヒ飲料リードで終了。

 イワタニのスタンド側からイワタニサイドのベンチを見ていたのだが,オフェンスもディフェンスも落ち着いているように見えた。何か,粘って粘って粘りまくって,そして勝つ,そんな雰囲気を感じた。

 後半,今度はメインスタンド側に移り見る事にした。第3QTR,アサヒ飲料はTDパスを通し,14−0とリードを広げる。しかしこの後,イワタニリターナーのビッグリターンが飛び出す。更に,アサヒ飲料の反則で前進。敵陣10ydsからの攻撃。しかしアサヒ飲料オフェンスは,追い込まれると集中力を発揮する。この攻撃シリーズ,イワタニのオープンプレーを大きくロスさせ,敵陣20yds付近からの4thダウンとなった。流れが断ち切られると思われたこのシチュエーションでイワタニはFGフェイクのパスを敢行。このパスが通り,敵陣1yds付近まで前進。更に,アサヒ飲料の反則が重なりゴール前インチ(だったはず,遠くて見えず)まで前進。ここでアサヒ飲料ディフェンスがまたまた集中力を発揮。中のプレーを2つ止め,3rdダウンのパスをインターセプトしてしまった。いつも感じる事だがアサヒ飲料のゴールラインディフェンスは本当に強い。このシリーズ,イワタニは大きな得点機を逃してしまった。

 ところでこの試合,雨が後半に入り,激しくなってきた。グラウンドも段々ぬかるんで来た。傘を持たずにスタンドから見ていると,隣に座っていた女性2人組の方が傘を貸して下さった。助かった。(この場を借りてお礼申し上げます。有難う御座いました。)

 第4QTRに入る。アサヒ飲料のパントをイワタニがブロック,セーフティとなりイワタニが2点を返す。更にイワタニの攻撃が続く。しかし,アサヒ飲料ディフェンスが連続QBサックでイワタニオフェンスを抑え,14−2でアサヒ飲料が勝利した。う〜ん,どちらも持ち味を十分に出した試合に思えた。ナイスゲームだった。ただ,雨だけが恨めしかった。

 その後,小松選手(以下,小松君)に挨拶に行き,とりあえず,駅の近くで食事をする事になった。入ったのは焼肉屋。ここから第1回Xリーガー対談が始まる。と言っても肉食いながらしゃべっただけだが・・・今日の試合の展開や感想,近況,フットボール全般の話,前日のファイニーズ vs ブラックイーグルス戦の印象,ベアーズ時代の昔話,途中調子に乗って,ベアーズOBも含めて,ALLベアーズで福岡ドームで試合したいとか,夢のような話もしたりと,まあ色々話して,あっという間に2時間近く過ぎてしまった。

 小松君は僕の観戦記を全部読んでくれているようだ。恥ずかしいが,嬉しい限りだ。それからいつも思う事だが小松君のフットボールに対する姿勢と言うか向上心は感心させられる。小松君の「自分自身に課題が見つかるうちはまだ伸びる要素がある訳だから,お互いまだやれますよ」との旨の言葉に自分自身も頑張らなくてはと思うと同時に勇気付けられた。大事なのは気持ちと行動か・・・そうだな。いずれにしても秋には更に飛躍して我々にいいとこ見せて欲しい。その前に次の阪急戦も頑張って欲しい。

 そして帰る事に。再会を約束し,西宮北口の駅で別れ,最終の新幹線で帰った。疲れた。

文責 村山 英和

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