村山英和の「フットボールを考える」


NFL OSAKA 2002 サンフランシスコ・49ers VS ワシントン・レッドスキンズ@大阪ドーム(2002/8/4)


 皆さん,お疲れ様です。本日は8月4日に行われましたNFL OSAKA 2002 サンフランシスコ・49ers VS ワシントン・レッドスキンズの試合について以下にてお伝えしますので宜しくお願い致します。

 8月4日に行われるNFLのプレシーズンマッチ,NFL OSAKAを今回は観に行った訳であるが,僕はまだNFLの試合を生で観戦した事はなかったので是非とも観に行きたい試合であった。今回のNFL OSAKAの試合の観戦ツアーを企画してくれたのは,僕の中学校の同級生で,元西南学院大学主将,元オンワードDTの田中君,彼とは中学校のバスケ部では同じチームで,今でもメールのやり取り等親交がある。その田中君が今春よりツアーを企画して頂き,そして大学時代はライバルである西南学院大学の同期の鶴田君(元DB),菊地君(元DB),樋口君(元LB),大神君(元WR)と共に今回のツアーに参加する事になった。

 数ヶ月前より,田中君よりチケット,ホテルの手配,ツアースケジュール等綿密に計画して頂き,準備の整ったツアーとなる訳であるが,7月の初旬に田中君より前日に49ers スティーブ・マリウーチHC,レッドスキンズ スティーブ・スパリアーHCのトークショー(NFL OSAKA 2002 スペシャルトークライブ)がある旨の連絡を受けた。先着200名という事であったが,早速その夜にインターネットで申し込み手続きをした。連絡を待ったがなかなか連絡が来ない為,半ば諦めかけていたが,トークショーの数日前になって参加可能の通知が来た。正直,通知が来た時点で物凄く緊張したが,折角NFLのHCの話が聞けるのであるから,質問出来る事があれば質問しようという事でこのトークショーに参加する事にした。(その前には田中君より聞いて欲しい質問事項も頂いたりしたのであるが,内容が濃く,質問が多岐に渡っており,上手く質問出来るだろうかと更に緊張したものだった。)

 8月3日,新幹線で大阪に向け出発する。大阪駅には14時過ぎに到着,トークショーの行われるホテルへシャトルバスに乗って移動。受付開始の14時30分より少し前に到着する。ホテルの会場へ移動する際,何と選手がホテルでリラックスしていた。デカイ。とてつもなくデカイ。しかもオーラを感じる。これがNFLの選手か・・・。それにしてもこんな凄い選手がいるにもかかわらず,誰が誰だか判らない。ちくしょー!自分の無知さに苛立たしさを感じながら,会場へ向う。

 15時よりトークショーの開始。会場には某フットボール雑誌編集長,関西の大学における元監督,現監督,コーチの方等フットボール関係者も多かった。

 まずはNFLのコミッショナー ポール・タグリアブー氏の挨拶。NFLのコミッショナーのタグリアブー氏の話に感動しつつもコミッショナーもデカイなあと思いつつ同時通訳の日本語を必死に聞き取る。その後49ers スティーブ・マリウーチHCのスピーチとなる。壇上に上がったマリウーチHCは流石に風格というか貫録があり,これまた感動してしまった。コーチの話は今回49ersのチームに参加する河口選手のキャンプ参加について,コーチとして一番大切な事は環境である事,そして毎日何かを楽しむ事等をスピーチしてくれた。その後はOHPを出し,チームに必要な要素,また対レッドスキンズ用のプレーブック,及びプレーリストを映し出してくれた。そしてマリウーチHCは参加者に対し,49ersのサンバイザーとイヤーブックをプレゼントしてくれた。感激!(ちなみにサンバイザーの数が足りず,レッドスキンズの帽子を貰う事になったがそれでも満足!)そしていよいよ質問コーナー。最初は遠慮していたが,腹を括って質問する為,挙手。しかし,残念ながら質問する事は出来なかった。でも,最後の質問に際し挙手した時,マリウーチHCは絶対に僕の目を見て僕を指差してくれたのに・・・。残念だが仕方がない。

 続いて,立命館大学 経営学部の種子田教授の『NFLにみるスポーツビジネス論』これは,パワーポイントを利用してアメリカの4大スポーツにおけるNFLの位置付け等に関するプレゼンテーションであったが,色々と勉強になった。まあ4大スポーツの中で一番運営が上手く行っているNFLのほんの一部のプレゼンテーションであったが,教授のお話はテンポがよく非常に聞き易かった。

 続いてワシントン・レッドスキンズ スティーブ・スパリアーHCのスピーチ。スパリアーHCは昨年までフロリダ大学でHCをしており,8割以上を誇る勝率,1996年には全米チャンピオンを獲得,といった素晴らしいカレッジでの経歴を持ってレッドスキンズのHCとなった。またパッシング攻撃のスペシャリストである事は有名である。(僕は実際にはフロリダ大学の試合を見た事はないのだが,雑誌等に載っている攻撃の事例等では,なるほど!と唸らされるものがかなりあった。)そのスパリアーHCのスピーチはシンプルで判り易かった。スピーチの中で彼が成功する人の条件として下記のような事を述べられた。

 このような事をスピーチしてくれた。そして質疑応答のコーナーへ。僕は今度こそ質問しようと思い挙手し,そして数人の後,指名された。正直,足が震えたが意を決して質問した。質問の内容は「HCはフロリダ大学でパッシング攻撃を確立されました。しかしながら昨年のレッドスキンズはRBスティーブン・デービスを中心にしたランプレーのチームのように思われます。レッドスキンズは元々ランプレーを中心にしたチームという印象を受けますが,フロリダ大学で確立したパッシング攻撃をレッドスキンズにそのまま持ち込むのでしょうか?」この質問はもちろん日本語(同時通訳があり)。そしてHCは僕の目をしっかり見て「YES!」と力強く答えてくれた。それに続き,「レッドスキンズは昨年スティーブン・デービスが1,500yds程走ったものの攻撃はリーグ31位だった。これを改善する必要がある。その為にパッシング攻撃を導入する。ランとパスの比率は5:5位になるだろう。でも要はランであれパスであれスクリメージからどれだけ前に進むかがポイントだ。」と述べられた。いやあ感動した。スパリアーHC,本当に有難う!

 その後,種子田教授のプレゼンテーションの後半の部分が行われ,トークショーは終了した。ある意味満足。でも本当はマリウーチHCにも質問したかった。

 その後,宿泊先のホテルに移動し,鶴田君,樋口君,大神君と合流し,まずは大阪の町で乾杯となる。22時30分過ぎに田中君,菊地君と合流。大阪の夜を楽しむ事となった。いやあ,この夜も色々と思い出となる出来事があった。内容は割愛させて頂くが,素敵な大阪の夜だった★

 それにしても大変だ。明日は予定ではトークショーの行われたホテルに選手達が泊まっており,そこへ朝行く事になっている。所謂『おっかけ』である。明日の試合は11時キックオフ。となると試合前2時間半前には試合会場集合のルールに則ると,ホテルの出発は8時前後となる。という訳で次の日の予定を考えるとヘビーな夜だった。

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 明けて8月4日,昨日の疲れからか,皆の動きがさすがに鈍い。しかしゆっくり味わうはずの朝食を若干早めに切上げ,我々の宿泊先から選手の宿泊するホテルへ。8時過ぎに到着。既に出発の準備の最中だった。何となく華やかなムードではあるが,既に49ersの選手達はバスに乗り込んでいた。バスの前ではQBのガルシアと思われる選手が荷物を積んでいた。ガルシアもNFLでは細く,小柄と言われているが,やはりデカイ。選手はバスに乗り込んでしまっていたのは残念だが,少しでも雰囲気を味わう事が出来たのは有意義だった。

 そしていよいよ大阪ドームへ移動。約15分程で到着。朝早いというのに既にたくさんのお客さんが並んでいた。今日も外は暑そうだ。ドーム内に入る。大阪ドームは僕は初めてだが,バックネットが取り除かれていて非常にフットボールを観易い開けた印象を受けた。我々の席は,49ers側でかなり良い席。良い感じだ。その時点では,まだハーフスタイルの選手達がポツポツと練習している状態だった。それでも流石NFL選手,動きがシャープだ。そしてかっこいい。僕は49ersの練習ばかり見ていたのだが,時間が経つにつれ本格的なパス練習やスケルトンのような練習が増えてきたが,無駄が無いというか何というか,緊張感のある練習は観ていて楽しい。そしていよいよ選手入場となるが,49ersの最後に入場した選手は河口選手,いやあいいなあ〜。そしてレッドスキンズの選手の入場が終了し,両国国歌斉唱となった。両国とも日本のアカペラグループの国歌斉唱だったが,まあまあ良かった。セレモニー開始。49ers側は#52河口選手,そしてレッドスキンズ側からは#15天谷選手も加わり,セレモニーが終了。いよいよキックオフとなった。

  第1QTR,49ersはオフェンスはQB#5ガルシア,RB#20ハ−スト,#81オーエンス等が出場。流石にガルシアのクォーターバッキングは素晴らしく,テンポ良くドライブしていく。しかし得点には至らず。そして残念ながら第1QTR終盤にはガルシアはベンチに下がり,QBは#13ラッティに変わった。第1QTR終盤にレッドスキンズ先発QB#18ローゼンフェルズのパスを49ers CBがインターセプト,敵陣深く迄リターンする。そして,第2QTRに入り早々,RB#32バーロウのTDで先制。キックも成功し7−0とリードする。しかしレッドスキンズもロングパスでTDを奪い返し,更にパスで1TDを追加し前半を終えて14−7とレッドスキンズリードで前半を終了した。

  そして後半はレッドスキンズの怒涛のパス攻撃が始まる。パスとランの比率は5:5どころか7:3か8:2の比率でパスが多かった気がする。特に凄かったのはレッドスキンズQB#17ワーフェルのパス。このパスの精度が物凄くいい。特にWR#19ド−リングとのコンビネーションは抜群によかった。その他にもWR#85(誰か不明),#88トンプソン選手へテンポよくパスを通し,第3QTRに10点,第4QTRに14点を追加,またディフェンスは49ers攻撃を後半0点に抑え,ファイナルスコア38−7でレッドスキンズの勝利となった。それにしても昨日スパリアーHCが僕の質問に答えてくれた事を本当にここまで実践してくれるとは・・・。

 初めてNFLを目の当たりにして思った事は,いい言葉が思いつかないがやっぱり凄い。そして複雑なブリッツやパスカバーをするな〜・・・という印象とともに,どうしてレッドスキンズQB#17ワーフェルのパスがあんなに簡単に通るのだろうか?という印象というか疑問を持った。それほど複雑なパスコースではなかったが,プレーのタイミングが絶妙なのだろう。あと49ersは残念ながら2ndストリングス以降の選手の活躍が見られなかった気がした。正直,もしスタメンに怪我人が出たら結構やばい気もした。その他,河口選手のプレーにも注目したが,残念ながら満足なパフォーマンスとはいかなかった気がする。1本ブリッツがドンピシャリのやつがあったが,タックルする事が出来なかった。他には49ersの新人CB#24ランフ選手はスターの匂いがする選手だと感じた。そんなところだ。

 その他にはやはりNFLの試合の会場の雰囲気(DJがいる試合は初めてだった)は素晴らしく,アメリカ人の陽気に試合を楽しむ姿には羨ましくも思った。しかし田中君もアメリカ人に負けず劣らず49ersに声援を送る姿は日本代表応援団として??素晴らしかった気がする。また驚いたのはハーフタイムが15分しかなかった事。意外に短い。僕はもう少し長いのかと思ったのだが,この中でハーフタイムショーは結構時間的に厳しいなとも思った。他には,菊地君,鶴田君の印象の中にヘルメットのぶつかる音がさほどしなかったと言うのがあった。田中君曰く,NFLの選手の手の使い方の上手さが一つの要因ではないかという事だったが,納得。まあいずれにしろ楽しむ事が出来た。

 そして大阪ドームを後にし,ちょっとした打ち上げの後,今回のツアーのメンバーと解散する事となった。充実した2日間だった。田中君,菊地君,鶴田君,樋口君,大神君お疲れ様でした。

 僕は最近NFLに関してはあまり疎くなっているのであるが,また興味が湧いてきた。まあ実際に生で経験すると興味も湧くのも当然かもしれないが,いずれにしろ今シーズンは色々な面で注目していきたいと思う。

 といったところで今回のNFL OSAKA 2002に関するレポートは終わりです。皆様,暑いですがシーズンインまであとわずか,体調に注意し頑張って下さい。

文責 村山 英和

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