村山英和の「フットボールを考える」


富士通フロンティアーズvsオンワードスカイラークス@横浜スタジアム(2002/11/17)


オクトーバーベアーズの皆さん,リーグ戦2連覇おめでとう御座います。次のプラムボウルは久留米大学が相手という事ですが,良い結果が出る事を期待しています。さて今回は元ベアーズで現イワタニサイドワインダーズC#79の小松選手と横浜スタジアムで行われましたファイナル6,富士通フロンティアーズvsオンワードスカイラークスの試合を観戦してきました。以下に伝えますので宜しくお願い致します。

 11月17日(日曜日),この日は、元ベアーズで現イワタニサイドワインダーズのCの小松選手(以下小松君)が会社の研修で関東に来られるという事で,ファイナル6,富士通フロンティアーズvsオンワードスカイラークスの試合を観戦する事になった。小松君とは今年のグリーンボウルトーナメント以来の再会となる訳であるが,その前の日に,先日の関学vs近大戦のVTRを一緒に見る事になった。物凄い試合であった。近大の執念というか,残り1秒になっても不思議なオーラがTVの画面から伝わる試合だった。(この結果は別途書かせて頂きます。)

 さて、試合当日,この日の天気は曇り,多分寒くなるだろうという事で厚着をし,僕の車で一緒に10時半に出発する。車の中の話題は,フットボールの話題8割,その他の話題2割といった所か・・・。いずれにせよ,色んな話をしながら,順調に横浜方面へ車は向かう。刺激的な話が多く,有意義だった。少し早めに到着したので,近くの中華料理屋で食事を済ませ,横スタへ。

 試合開始前30分程度の時間だっただろうか,放送ブースの並びよりちょっと下のスタンドのかなり高い場所に陣取り,試合開始を待つ。フィールドでは両チームの練習が行われていたが,目に付いたのは富士通オフェンスラインの大きさ。某誌選手年鑑を持っていた為,携帯の計算機能を利用して平均体重を算出したところ何とスタメン5人の平均体重が116kg強!すげえなあとしか言いようがない。そして練習も佳境に入ったところで僕は富士通のキッカーの練習を見ていた。バックネット方向に向かいFGの練習をしていたのだが,ボールオンの位置は(この時点で自陣敵陣区分するのも何だが)敵陣36yds。そこから17yds足して53ydsのFGトライをしていた訳である。この時はかなりショート気味だった。

 試合前,小松君とこの試合の予想をした。小松君は富士通有利,僕の予想は先日の観戦記で東京スーパー有力候補と言っておきながら,今回の対戦ではオンワードスカイラークス有利。理由は緒戦のリクルート戦敗退後,4連勝した勢いが富士通の安定感を上回るのではというもの。但し接戦必至で14点から21点の間の点で決着がつくのではと予想した。

 14時,セレモニーが開始。コイントスに勝利した富士通#22高橋主将は後半チョイス。オンワードスカイラークスのリターンで試合は開始。1stシリーズ,オンワードスカイラークスはRB#34加畑選手,QB#10小島選手のランで敵陣に前進すると,この攻撃シリーズをK#3福田選手が43ydsのFGを決め3−0,まずは,オンワードスカイラークスが先制。続く富士通の攻撃を3&アウトに抑えるが,続くオンワードスカイラークスの攻撃でファンブル発生,富士通が敵陣でリカバーしターンオーバー,このシリーズはFG止まりとなるが,3−3の同点となる。

 先にも述べたが,先日のリクルートvsシルバースター戦同様,高い位置からの観戦となった訳であるが,僕は相手のパスカバーとブリッツばかり見ていた。そう言えば僕は先日のNFL OSAKAの試合でもパスカバーばかり気にしていた気がする。小松君『村さん,パスカバー見るんですか・・・?』僕『うん,最近見る事が多い・・・。』と言っても僕はパスコースなんてフラット−カールくらいしかわからない。只,この位置からだとディフェンスのパスカバーがはっきりとわかり,こんなパスが通るんではないかとかぼやーっとではあるがわかる気がしていた。

 試合は第2QTRに入り動き出す。この試合,オンワードスカイラークスは徹底したラン攻撃でボールコントロールを展開するが,第1QTR終盤からのドライブをランプレーを軸に前進しFGトライは失敗に終わったが,相手の反則により敵陣奥深く迄前進すると,3rd Downで第2QTRから交替したQB#13富澤選手からWR#2渡部選手へのパス。この時はマンツーマンだったのか,渡部選手がエンドゾーンでアウトにカットを切った際に,富士通CB#34吉田選手が一瞬ついていけず,そしてそのまま渡部選手がキャッチ,TD!TFPも成功し10−3となる。

 しかしこれまでずっと抑えられていた富士通の攻撃がパスを中心に繋がり始める。富士通SB#22高橋選手のランアフターキャッチで前進,更にこの時,フェイスマスクの反則が発生し,ゴール前迄前進する。しかしオンワードスカイラークスのランディフェンスも強く,森本選手のランに対し徹底マーク。しかしオンワードスカイラークスのディフェンスが手痛い反則。僕はこのシチュエーションではどんな事があっても,絶対森本選手でTDを取るべきと何故か思っていた。そして思った通り#20森本選手がねじ込みTD!10−10の同点となる。そしてこの時の残り時間が3分24秒。微妙な時間が残る。オンワードスカイラークスが点を取るのにも十分な時間,その攻撃を富士通が3&アウトで抑えれば,富士通が点を取るにも十分な時間が残ると思っていると,富士通がオンワードスカイラークスの攻撃を3&アウトに抑え,しかもパントリターンで敵陣迄進み富士通の攻撃となった。

 富士通はFG圏内に入り,得点のチャンスを得るが,ここで僕はパスをするならインサイドのレシーバーとアウトサイドのレシーバーのダブルアウト(こんなコースがあるのかどうかは?)ではないかと思っていた。一人のレシーバーは1st ダウンを取る位置で,もう一人はエンドゾーンでアウトのコースを取れば結構面白いんではないかなあと思っていると,やはりパス。レシーバー2人の取ったコースはともにポスト(のように見えた)。しかしQB#4中澤選手が投げたパスは,僕の予想した1st ダウンの取る位置でアウトを切るコースに投げ込まれた。(ポストのコースを取った)レシーバーはそこにおらずオンワードスカイラークスのCBにインターセプトを許してしまう。この時僕は『何や,僕の考えとった事と同じ事考えとったんやなあ』と密かに自信を持ってしまった。という事は富士通のパスはオプションルートを採用しているのか?そしてこのまま前半を終了。予想通りの接戦となる。

 ハーフタイム,アサヒ飲料と鹿島の試合の途中経過が入る。21−7アサヒ飲料リード。意外な大差に(と言ったら飲料の関係者の方に失礼に当たるが)ちょっとびっくりした。それからこの試合の印象としては,オンワードスカイラークスのオフェンスは徹底したボールコントロール,対する富士通は森本選手のランが出ない為,パスを多投しており,オンワードスカイラークスがややペースを握っているように思えた。そして僕はある試みを実施する事にした。どうせフィールド全体が見渡せるなら,オフェンスコーディネーターになったつもりで毎プレー毎プレー,コールを入れてみて,当たるかどうか確認してみよう。そんな事をハーフタイムに考えていた。

 後半は富士通のリターンで試合開始。小松君がそばを買って来てくれ有難かった。試合の方は,富士通が1st ダウンを獲得するものの,攻撃が続かず,パント。続くオンワードスカイラークスの攻撃は前半同様ランプレーを中心にゴール前迄前進。そして僕は先日行われたリクルートvsシルバースター戦でのリクルートの17−7に突き放すTDをふと思い浮かべてしまった。『多分中央を2回突いて,プレーアクションでTEへスローバックのパスや・・・』そしてやはりプレーアクションが投げられ,ターゲットはTEではなかったものの右のSBに入った#87武井選手へパスが決まり17−10。オンワードスカイラークスが突き放した。

 富士通はQBを#19木之下選手に代え,敵陣深く迄前進。#19木之下選手が大きく右へロールアウトして投げられたパスはWR#83水口選手へヒット!TDかと思われたが,オンワードスカイラークスの選手がアピール。どうもサイドラインを割っていたようである。結局サイドラインを先に割ったという判定でロスし,その後のFGもブロックされ失敗。富士通にとっては何とも嫌な展開となる。しかし,富士通ディフェンスはオンワードスカイラークスのラン攻撃を次第に封じ込め始めていた。

 そして迎えた第4QTR,スロットバックがヒッチパスを受けた後,アウトサイドのレシーバーの好ブロックに助けられ,大きく前進,そしてこのドライブを右へ大きくロールアウトしたQB#4中澤選手から,左サイドからエンドゾーン奥深くを中央へ向かって回り込んだWR#83水口選手へパスをヒットさせ,富士通17−17の同点に追いつく。オンワードスカイラークスは富士通ディフェンスは完全に封じ込められ苦しい展開。また富士通も相変わらず#20森本選手のランプレーが封じ込められて入るもののパスで前進,そして第4QTR残り4分程度だっただろうか,敵陣わずかに入ったところで4th ダウン ショートのシチュエーションがあった。富士通はパントを選択,またも前半終了間際と同様微妙なシチュエーション。そして,オンワードスカイラークス攻撃は,3rd ダウンで望みを託したロングパスが富士通DB#28宮崎選手にカットされ,パントとなる。

 そして富士通に自陣30yds付近からの攻撃,残り時間は2分強。森本選手のランを挟みながら更にパスで前進し敵陣へ。オンワードスカイラークスのディフェンスも粘り,4th ダウンとなるが,1バックの体型からSBの位置からディレイインで入ってきた#85大木選手へパスが通り,とうとうFG圏内へ。そしてボールオンの位置をFGが蹴り易いように真中に持っていくのを意図したようなランプレーを図るがこれはハッシュが右のまま(だったはず)。敵陣26yds,富士通は残り2秒でタイムアウト。FGチームがフィールドへ向かう。そしてオンワードスカイラークスも定石通りタイムアウト。

 このタイムアウトを見ていると,いつも昨年度のNFLのプレイオフ,ニューイングランドvsオークランドのニューイングランドが最後に追いつく場面で,ニューイングランドKアダム・ヴィナティエリのキックの前にどうしてオークランドはタイムアウトを取らなかったのだろうという事を思い出してしまう。(タイムアウトが残っていなかったのかもしれないが)

 そして運命のFGトライ。富士通K#17長谷選手の蹴られたボールは・・・。富士通の選手が喜ぶ!オンワードスカイラークスの選手はフィールドに倒れたまま。20−17,サヨナラFGで富士通の勝利となった。あまりにも劇的な幕切れ!練習ではかなりショート気味だったが,プレッシャーの掛かるキックを見事に決めた#17長谷選手は立派としか言えない。

 小松君もこの試合を見てかなり刺激を受けたようである。もう来シーズンは始まっていると・・・。(ちなみにこの時点で僕はまだシーズン中)また東(関東)のチームはパスが多いとの印象だったようである。そして帰る事に。途中,アサヒ飲料と鹿島の試合の結果を確認すると28−10でアサヒ飲料の勝利であった。う〜ん・・・。帰りもまた車の中ではフットボールの話に終始し,そしていつも行く下北のお好み焼き屋でお好み焼きを食べながら,またずっとフットボールの話を続けた。それにしてもこのお好み焼き屋で話した小松君の話に僕は心を動かされたものだった。そして新宿で別れる事に。小松君,お疲れ様でした。

 さていよいよ準決勝,リクルートvsアサヒ飲料,松下電工vs富士通と好カードが揃い興味が尽きません。ちなみに僕は11月30日のリクルートvsアサヒ飲料@横スタ,観戦予定です。『丁度2年前,このコーナーが始まったのは,奇しくもさいたまスーパーアリーナでの同一カード,あれから2年,時が経つのは早いもんだ・・・』な〜んてオープニングで始めたいと思います。では,また。

文責 村山 英和

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