村山英和の「フットボールを考える」 
Xリーグファイナル6準決勝,シーガルズvsアサヒ飲料チャレンジャーズ@横浜スタジアム(2002/11/30)
皆さん,こんにちは。プラムボウル勝利おめでとう御座います。次は来春のトーナメントですが,来年こそ関西での勝利のみと言わずトーナメント優勝を期待しています。さて秋も深まり(というかもう冬),寒さが増すにつれ,フットボールのシーズンは面白くなってきていますが,今回はファイナル6準決勝,シーガルズvsアサヒ飲料チャレンジャーズの試合を観て来ました。という事で,以下にお伝え致しますので宜しくお願い致します。(訂正です。前回リクルートクラブシーガルズと記しましたが,シーガルズが正しいようです。)
11月30日(土曜日),この日はファイナル6準決勝,シーガルズvsアサヒ飲料チャレンジャーズの試合を観戦する事になった。丁度2年前,このコーナーが始まったのは,奇しくもさいたまスーパーアリーナでの同一カード,ちなみにその時はアサヒ飲料が勝利し,そのまま日本一となった。あれから2年,ほんと早いような早くないような・・・。
さて,この日の天気は晴れ,いつもの通り車で横浜スタジアムに向かうが,この日は異常に道が混んでいた。キックオフが14時であったが,川崎を過ぎた段階で13時30分,非常に微妙な時間であったが,何とか13時55分頃に横スタ近くの駐車場に車を停め,ギリギリセーフでスタンドに入る。丁度シーガルズのキックオフで試合が始まろうとしていた。僕はここ最近横スタでの観戦で定番になっている3塁側スタンドの,放送ブース付近に移動する。丁度そこには,現在所属しているチームの若い衆がいた。彼等も男二人での観戦だったが,僕もたった一人で来ていた訳だから,何となく気恥ずかしい。しかし,私事で恐縮であるが,この若い衆達のおかげで現在僕が所属しているチームでは楽しいシーズンを送らせてもらった。彼等には来年も頑張ってもらわなければいけない。
という事で試合の方に戻ろう。アサヒ飲料の最初の攻撃を3&アウトに抑えたシーガルズは,自陣35yds付近からの攻撃。まずは,この試合から復帰したWR#11堀江選手への右へのリバースで1st ダウンを獲得。続いて左スイ−プフェイクからのリバース。何と言うかシーガルズの攻撃は#11堀江選手が戻った事で厚みを増しただけでなく,相手に与える精神的なプレッシャーは相当なものだろうと感じたものだった。(僕が相手チームだったら絶対に嫌だ。)しかしながらこのシリーズ,シーガルズの攻撃は反則の罰退が響き,パントとなった。続くアサヒ飲料の攻撃は自陣20yds付近からの攻撃となるが,またしても3&アウト。右スイープ,ショットガン体型からQB#18桂選手からWR#19榎選手へのパス,#18桂選手の左へのQBキープといったプレーであるが,シーガルズは相変わらずタックルが強く,ロングゲインを許さない。
アサヒ飲料の攻撃をパントに追いやった後のシーガルズ自陣41yds付近からの攻撃は,QB#18高橋選手からWR#11堀江選手へのパスで1st ダウン獲得,続いてアサヒ飲料のオフサイド,更にRB#20古谷選手へのフラットへのパスで敵陣26yds付近迄前進。続くプレーは右へのアウトサイドへのゾーンプレーであったが,アサヒ飲料LB#31山田選手がナイスタックル!と思ったらイエローフラッグ。アサヒ飲料にパーソナルファウルがあり,更にまたまたオフサイドの反則。敵陣14yds付近まで前進。ここからRB#36白木選手のドロー,#20古谷選手のブラスト等で敵陣1yds付近迄前進し,最後はRB#5進藤選手のダイブでTD!TFPは失敗。6−0とシーガルズが先制する。
先制されたアサヒ飲料はリターナー#29辻野選手が自陣20yds付近でキャッチし自陣43yds付近迄戻す好リターンで,攻撃開始。まずはRB#29辻野選手のランをシーガルズLB#44中村選手がナイスタックルでロスさせ,続いて#18桂選手から#3桃澤選手へ投げられたパスは失敗。しかもホールディングの反則で罰退。続くプレーでWR#7梅田選手へパスが通るものの,更に続くプレーでのショットガンからのランプレーでダウンを更新する事が出来ず,パント。アサヒ飲料は3つのシリーズでダウン更新は0。プレーはランプレーとショートパスのみ。う〜ん。僕が思うに,ロースコアに持ち込む事を前提であるとしても,シーガルズディフェンスにこのような辛抱を有するプレーは厳しいような気がするのだが・・・。
続くシーガルズの攻撃で,#18高橋選手から#11堀江選手へ投げられたパスは堀江選手がすべったのかタイミングが合わず,アサヒ飲料CB#11橋本選手にインターセプトを許し,更に敵陣迄リターンを許してしまう。これがアサヒ飲料のペースというか嫌らしいところである。アサヒ飲料敵陣45yds付近からの攻撃,RB#44中島選手のダイブで6ydsゲイン,更に#3桃澤選手へのパスで1st ダウンを獲得したが,RB#28杉山選手のアイソレーションのようなプレーはシーガルズDL#76池之上選手がナイスタックル!その後#28杉山選手の左右のスイープで敵陣21yds迄前進するが,#18桂選手から投げられたパスはシーガルズCB#21玉ノ井選手にインターセプトを喫し攻守交替,アサヒ飲料は絶好の得点チャンスを逃がしてしまった。そして,その後のシーガルズの攻撃でも得点は入らず,このまま6−0で前半を終了した。
前半の印象はアサヒ飲料のオフェンスがシーガルズディフェンスに完全に封じ込められたという印象,ダウン更新も2回位しか出来ていない。でも得点は6−0。はっきり言ってどっちのペースとも言い難い。シーガルズのディフェンスを見ていると,4−6−1で両CBがマンツー気味の前陣強調体型。それから相変わらず,シーガルズディフェンスはタックルミスをしない。そんなところが目に付いた。
後半,シーガルズのリターンから。シーガルズ陣38ydsからの攻撃は,#11堀江選手へのパスで敵陣に入るが,3rdダウンからバンチフォーメーションでディフェンスの注意を引いておいてのスクリーンプレーはアサヒ飲料S#49『振り向けば君がそこにいる』(←これは僕が勝手につけたフレーズです)大島選手がプレッシャーを掛けパス失敗。ほんといつも大島選手はいいところにいるというか嗅覚鋭いというか,関心してしまう。そして敵陣30yds付近からの47ydsのFGは短く失敗に終わった。そして続くアサヒ飲料の攻撃はフレックスボーン。左のオプションであったが,ピッチを受けた#30瀬畑選手にシーガルズのナイスタックル。更にショートパスが通るもののCB#21玉ノ井選手を振り切れず,続く#28杉山選手のランプレーもゲイン出来ず,結局,パント。
この前も同じような事を書いたが,シーガルズのディフェンスに対し,ブロックミスをしたり,浮いた選手がいるようなプレーをしては絶対にダメだ。どういうプレーが有効かと考えると,この試合ではダイブしかない。でもダイブはダイブ。このプレーもシーガルズディフェンスに対しては,ミドルゲインは期待出来ても,ロングゲインをそうそうは期待出来ない。それからここまでアサヒ飲料はインターセプトを喫したパス以外はミドルレンジからロングレンジのパスを投げていない。もしこのままこのオフェンスをしているようであれば,多分抑え続けられるだろう。もっと危険を冒さないと,このディフェンスからは点は取れない。
第3QTR中盤,シーガルズ自陣19yds付近からの攻撃は,WR#83清水選手へ後半早々に堀江選手に通ったパスと同じコースのパスが通り敵陣へ。そして敵陣24yds付近からの#20古谷選手へのディレイインのパス。スポッター席から「拓也違うよ!」と声がするものの,これが15yds前進。(パスコースでも違っていたのだろうか?でもタイミングがずれて嫌らしいパスだったと思うのだが。)その後,TDパスが通ったかに見えたが反則で罰退。しかし敵陣4yds付近からの21ydsのFGはK#9喜田選手が決め9−0,シーガルズがリードを広げる。
更に第4QTRに入ったシーガルズ自陣19yds付近からの攻撃は#11堀江選手のリバースから。このプレー,実際にアサヒ飲料のディフェンスがよく本来ならばロスさせているはずなのに,堀江選手の個人技で3yds程度であるがゲインを許してしまう。こういうのは結構ディフェンスにとってみればショックではないかと考えてしまう。その後,1st ダウンを獲得した後,#18高橋選手から#20古谷選手へのスイングパス。この時ブリッツが入り,QBにヒットされるギリギリで#20古谷選手へパスが投げられた訳であるが,スポッター席から「危ない!」と声がする。
まあ,横スタではこの高い位置で観ると,このようなスポッター席からの声が聞こえてくるという点では面白い。このスタジアムはこの高い位置から全体を見渡して,プレーコールを当てたりするのが,ここでの観方と考えた方がいいのかもしれない。更に米田選手へパス,これが前のパスと同じプレーであったかに見えたが,オフェンスラインのダウンフィールドブロックがよく,まるでスクリーンのようであった。このプレーで敵陣10yds付近迄一気に前進。更にアサヒ飲料のオフサイドの反則で前進すると,最後は#18高橋選手からWR#12中村選手へパスが通りTD!2ptコンバージョンは失敗するものの,15−0とリードを広げる。
そしてトイレに行って帰ってきたところで大歓声。シーガルズCB#13里見選手がインターセプトし,敵陣7yds付近迄前進したところだった。そしてこの攻撃を#20古谷選手がTDし追加点,TFPも成功し,22−0とリードを広げる。その後のアサヒ飲料のオフェンスをまたも3&アウトに抑える。今日のシーガルズディフェンスは最高に近い出来。いやはや,凄いの一言。
続くアサヒ飲料の攻撃を抑えた後の,シーガルズの攻撃。敵陣44yds付近からの攻撃はWR#82寺尾選手へのパス,パスインターフェアの反則でゴール前迄前進する。その後のゴール前の攻防でアサヒ飲料LB#31山田選手の串刺しとまではいかないまでも吹っ飛ばすようなタックルが見られたが,最後は3rd ダウンから#29米田選手のドローでTD!28−0。更にTFPで不思議な体型から直接スナップを受けたK#9喜田選手から#98安東選手へパスが通り,30−0。(そういえば喜田選手,東北大時代はオプションQBでした。)残り時間わずかとなったアサヒ飲料の攻撃は,パスにより敵陣に進むものの,最後はシーガルズCB#8渡辺選手がインターセプト。その後シーガルズが時間を使い切り,試合終了。ファイナルスコア30−0でシーガルズの勝利となった。
この日の試合の感想としては,シーガルズが真っ向勝負でアサヒ飲料に勝ったという印象。僕はてっきりランプレーをベースにプレーアクションを絡めた攻撃をしてくるのかと思っていたが,思いっきり外れた。キッキングは互角であったとしても,攻守に渡ってシーガルズが圧倒していた。#11堀江選手の復帰も大きかったと思うし,それからゴール前でのブラストプレーがコンスタントに出たのが大きかったのではないか。また,アサヒ飲料の方は相手を見過ぎて勝負を掛けるタイミングが遅かったような気がした。それと反則が多かったのは痛かった。それにしてもシーガルズの選手を見ていると,1プレー1プレー,タックルにしてもブロックにしても渾身の力を込めてやっている気がする。最近よくフットボールの世界で聞かれる言葉「One at a time」というのを一番実践しているのではないかと感じてしまう。
その後,富士通も松下電工に7−0で勝利したという情報を得た。東京スーパーボウルはシーガルズvs富士通,久しぶりに関東のチーム同士の対戦となった訳である。この試合の予想としては,殴り合いのような派手な試合に持ち込めば,シーガルズ有利,我慢比べのような渋い試合に持ち込めば,富士通が有利のような気がする。注目のマッチアップとしては,シーガルズWR陣(特に#11堀江選手)対富士通DB陣。(特に#21G・ラフィーバー選手),それから富士通#20森本選手のインサイド及びアウトサイドのゾーンプレー対シーガルズDL,LB陣のリアクト,このプレーがビシッと一発で止まればシーガルズ有利,グチャグチャ,ズルズルっといけば,富士通有利に働くような気がする。いずれにしても興味深い対戦である事は間違いない。
という事で,明日は関東大学決勝,専修vs早稲田であるがこの試合も観に行こうと思います。関東の試合の状況を何とか皆さんに上手く伝えたいので,この試合もレポートします。それでは。
文責 村山 英和
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