村山英和の「フットボールを考える」 
クラッシュボウル決勝,専修大学グリーンマシーンvs早稲田大学ビッグベアーズ@さいたまスーパーアリーナ(2002/12/1)
12月1日,この日はさいたまスーパーアリーナで関東大学選手権,クラッシュボウル決勝,専修大学グリーンマシーンvs早稲田大学ビッグベアーズの試合を観に行く事にした。
昨日は横浜スタジアムでXリーグの試合を観に行った為,多少疲れはあるものの,意を決して当日の11時頃,車で出発する。この日の天候は雨,もし屋外のスタジアムだったら間違いなく観に行ってはいなかったが,運良くさいたまスーパーアリーナは屋内,雨を気にせず観戦出来る訳である。昨日とまるで違い,車は順調に進み,キックオフの1時間前には会場に到着してしまった。会場の外では,早稲田の応援団らしき集団がやはり目立っていた。早々に会場入りし,ゴール裏に席を取る。
そういえば昔は関東の決勝はパルサーボウルという呼称だった。丁度10年前になるが,大学4年の頃,九州リーグで優勝し,平和台ボウルに勝ち,東北大との地区王座決定戦に出場した。(ちなみに当時の東北大のオフェンスコーディネーターが高久さん,その当時の一年生に元ベアーズの末永君,他にも現在僕が所属しているチームに当時の東北大のメンバーが3人いる。因縁というか何というか・・・)それがパルサーボウルの前座だった。そしてパルサーボウルは日大vs法政,物凄い試合だった記憶がある。ハーフタイムショウには中山美穂が出たりと華やかだった。そんな事をふと思い出しながら,ぼけ〜っと両チームの練習を観ていた。
さて両チーム,準決勝では,共にサヨナラFGで勝ち上がり勢いに乗っている。只,僕自身のインパクトとしては,関東で連覇を続けていた法政に逆転サヨナラFGで勝利した早稲田のイメージが強く,リーグ戦での同一カードでは専修が勝利しているものの面白い展開になるのではないかというのが僕の予想であった。
14時セレモニーが始まる。丁度ゴール裏には一足先に甲子園ボウル出場を決めた立命館の首脳陣もいた。コイントスに勝った専修は後半チョイス。最近のトレンドであるが,ある意味トップチームのほとんどがコイントスに勝てば後半をチョイスしている。ここらへんはチームの特性で選択すべきだと思うのだが,まあ難しい。という事で早稲田のリターンで試合は開始。オープニングドライブ,早稲田の攻撃は,FB#49神選手のダイブ,QB#5波木選手からTE#89山本選手へのパス,RB#34長岡選手へのオプションピッチ,その際のパーソナルファウルにより敵陣21yds付近迄前進。専修はここで1回目のタイムアウト。タイムアウトの後,#49神選手のスマッシュ,#5波木選手からWR#1吉田選手へのアウトパターンのパス,#5波木選手のオプションキープ,更にオフサイドでゴール前に進むと,最後は#49神選手の左ベリーダイブでTD!TFPも成功し7−0と早稲田が先制する。
続く専修の攻撃は3&アウト,また早稲田の攻撃はダウンを1度更新したものの,パントとなり,専修が自陣23yds付近から攻撃を開始する。まずは,QB#7久野選手から#6尾崎選手へタイミングパス,#8岡本選手のリバース,更に#7久野選手からTE#87佃選手へのプレーアクションパスが決まり3連続1st ダウンを獲得,敵陣20yds付近迄前進する。しかし早稲田の攻撃も粘り,1st ダウンを許さず,3rd ダウンでパスを失敗した際に専修側にトリッピングの反則が発生。ここで早稲田がこの反則をデクラインし,4th ダウン。これを専修K#15鹿島選手が39ydsのFGを決め,7−3となる。
続く早稲田の攻撃は自陣34yds付近から。3rd ダウンコンバージョンで#5波木選手からWR#20選手へパスが通り敵陣へ入る。#49神選手の左オフG付近のダイブ,#5波木選手の右パワーフェイクの左へのブーツレッグでオープンを走り,敵陣19yds付近迄前進,更にここから#49神選手の右ベリーダイブでTD!早稲田が14−3とリードを広げる。ここ迄,#49神選手のダイブプレーが出まくっている。こういう展開になるとオフェンスは組み立て易い。
専修は,自陣26yds付近からの攻撃。#7久野選手から,#87佃選手へパスで一気に敵陣迄前進。更にRB#33小島選手の右カウンターで1st ダウンを獲得。更にFB#35工藤選手の右スイープフェイクのダイブで1st ダウンを獲得。そして3rd ダウン ゴール(9yds)となるが,トリップス体型からのパスで#7久野選手から#6尾崎選手にパスが通りTD!14−10と専修が追い上げる。ここ迄は殴り合いに近いオフェンス合戦。早稲田はダイブをキーに,専修はパスをキーにした攻撃が止まらない。
続く早稲田の攻撃でファンブルが起こり,敵陣で専修がリカバーしたもののこの攻撃を攻めきれず,早稲田自陣7yds付近からの攻撃となる。まずは3rd ダウン 8から#49神選手の右ストレートダイブで1st ダウンを獲得,更にショットガン体型からの#5波木選手のQBパワー(オフタックル)で1st ダウンを獲得し自陣#34yds付近迄前進。更にまたもショットガン体型からの左QBパワーでオープンに抜けた後,右にカットを切り独走,TDを追加!TFPも決まり21−10となった。そしてこのまま前半終了。
前半の印象としては,やはり早稲田#49神選手のダイブが効果的にゲインを奪い,リズムを掴んでいる。只,専修もパス攻撃の精度が良く,まだまだ予断を許さない展開。それにしても,さいたまスーパーアリーナ,ゴール裏は相当観易い。只難点は反対側付近のゴール前の攻防が観難い事位だが,それは大画面のビジョンが補ってくれる。それから,この日の放送担当の方は非常に正確にフィールドポジション,ダウン&ディスタンスをアナウンスされて聞き易かった。ところでハーフタイムは何をするでもなく寝ていた。
後半は専修のリターンから。専修自陣32yds付近からの攻撃は,2プレー目に#7久野選手から#6尾崎選手へリバースフェイクからのパスが通り一気に独走,そのままTD!TFPも成功し21−17とする。続く早稲田の攻撃。自陣24yds付近からの攻撃は#49神選手のランプレーで1st ダウンを獲得。更にショットガン体型から#5波木選手からWR#20選手へのパスで敵陣25yds付近へ。しかしここからダウン更新は出来ず,FGトライ。この日FBとして大活躍の#49神選手が35ydsのFGを決め24−17とした。
第3QTR終盤,専修は敵陣25yds付近迄攻め入るものの,42ydsのFGを失敗,そこからの早稲田の攻撃は,#5波木選手の左オープンで1st ダウンを獲得。更に#5波木選手が右ロールから左にカットバック,一気に敵陣迄前進した。それにしても波木選手,投げて良し,走って良し,いいQBだ。そして#49神選手のスマッシュトラップで前進したところでQTR TIME。勝負の第4QTRとなる。
第4QTRの最初のプレーはショットガン体型から#49神選手の左オープン,3ダウン&2でQBスニークをするもののわずかに1st ダウン獲得には至らず。ここで早稲田ギャンブル。これもQBスニークでダウン更新。そして敵陣16yds付近からの2ndダウン,#5波木選手から#10馬場選手へプレーアクションパスが通り,TD!TFPも成功し31−17,早稲田が突き放した。
続く専修の攻撃をダウン更新1回に抑えた早稲田の攻撃は自陣15yds付近から。左オフセットIから#49神選手のストレートダイブ,#5波木選手の右ロールでダウンを更新すると,自陣47yds付近の3rd ダウン 1からカウンターオプションピッチを受けた#34長岡選手が左オープンから右へカットを切り独走!53ydsを走り切り,TD!TFPも成功し38−17。更に専修の自陣でのギャンブルを抑えた早稲田が#49神選手の26ydsのTDラン(左ダイブ)で得点追加,ファイナルスコア,45−17で早稲田の勝利,甲子園ボウル初出場となった。
この試合,第3QTR迄は互角であったが,勝負所で早稲田が突き放し,結果的に大差になったが,ナイスゲームだった。早稲田は#5波木選手も然る事ながら,#49神選手が素晴らしかった。僕はこの神選手の走りは同じポジションとして好きである。それよりも何よりも散々走った後やTDを決めた後,FGやTFPを正確に決めるキックもまた素晴らしかった。彼のキックの軌道はかなり美しい。あと早稲田CBに#22松丸選手という選手がいるがこの選手,身体は小さいものの激☆!ヒットをするかなりいい選手,早稲田ディフェンスの注目の一人だ。また専修も今迄のイメージと違い,パスアタックが素晴らしかったが,常に追いかける展開に最後に力尽きた感じがした。
さて次は甲子園ボウル,立命館vs早稲田という興味深い対戦となる。僕は先日小松君より借りたVTRで立命館の試合を観たのだが,史上最強に近いのではないかと思ってしまう。また,お互いのQBは高校3年生時にクリスマスボウルで対戦し,確か現立命館QB高田選手率いる大産大高校が現早稲田QB波木選手率いる駒場学園に64−0で勝っている筈だ。巷では,圧倒的大差で立命館の勝利を予想しているところもあるが,その通りになったのでは面白くない。早稲田の頑張りに期待したい。尚,僕の予想は34−27で立命館の勝利。どうなる事か,楽しみだ。
文責 村山 英和
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