ずっとこれまでは、地方のホールでしか観てこなかったけれど、この日は大規模な横浜アリーナ。私はこの横浜アリーナという会場へ足を運ぶのは2度目で、早めに会場へ行けば、既に会場前にはたくさんのFanがいた。

これまでは地方地方の会場だったためか、その迫力はずっと歩いてきた会場をはるかに超えていた。色とりどりで実にカラフルだ。適当に時間を潰し、ようやく薄暗くなり始め、開場の扉が開く。自分の席に行くまで会場内の通路を歩いていた。その時にあらゆる扉から、中の様子が見える。その扉から見える中の風景を見て私はゾっとしたのを覚えてる。ここの会場は入って真っ正面ではなく、右側にステージが位置していた。なのでその時、目に映った光景はガランとしたブルーの客席だった。予想以上に広かった。私の中の予想を遥かに超えた広さ、デカさの規模だった。

こんだけ広い会場の中で自分はどのへんで観れるんだろう、、、。その前に、会場前の俗に言う「憩いの場」にはキャパ総数の人数がいたとはとても思えなかっただけに、多少不安にもなった。果たして埋まるんだろうか、、、、。後からになってわかったけれど、ここの会場前は確かに狭かった。ただ、それだけの事だったんだと思う。

この日の私の席は非常に遠かった。ステージとは途方に暮れてしまう距離だった。そして開演時間が刻々と迫ってくる、、、、。続々入ってくるFan。それまでちらほら空席が目立ってた席は、いつしか満杯になっていた。「すごい、、、ここまで集まってしまうんだ」私はずっと始まる前までSEを聴きながら、ずっと客席ばかりを眺めていた。

会場が会場なだけに、どんな「びっくり箱」が展開されるのか、、、。先程、通路を歩いていた時の不安なんてものは、一気に取り払われていた。高まる期待とドキドキを胸一杯に膨らませ、開演時刻をしばし待った。客電が降りたのはそれからすぐだった。

いつものように「PSYCHOMMUNITY」が流れる。約2万人の観客が一気に沸く。会場が会場ならファンの数だって一層であり怒涛の歓声が鳴り響いた。hideちゃんを始めとするメンバー全員がステージに揃い、のっけの曲は「DICE」だった。ステージから程遠い私の席からは、姿形を確認するのがやっとといったところだった。だから、どんな表情だったり、今現在何をしているのかなどということはhideちゃんの言葉でしか、正直わからなかったのが悔しかった。

「横アリハマーナ!横アリハマーナ!」いかにもhideちゃんの言葉遊びが存分に出ていた造語を連発する。最初の方に言った「わたくしごときの為なんぞに、こんなに多くの人に〜」このような感謝の意というものをhideちゃんという人は決して忘れない人だ。

それからというもの息もつく暇なく次から次へとライブは運ばれていく。この大規模な横浜アリーナというホールは、hideちゃんの手にかかれば逆に狭くも感じられたのが不思議だった。「FROZEN BUG」では謎のイモ虫?のようなものが画面に映し出される。「HONEY BLADE」だって設定や趣向が横浜アリーナともなれば絶大だった。上部のテラスのようなところから、花嫁衣装に身をまとった女性が現れる。この時のhideちゃん、花嫁の過激とも言える迫真のパフォーマンス。狂気にも似た艶やかなものをまさに魅せてくれた。「NEW ROSE」では広いステージを駆け回り、客席の近くまで行き、hideちゃんは煽っている。「TELL ME」では大きな風船が上空から降ってくるアイディアセンス。ここまで来ると言葉もない、、、。完全に私は参ってしまったといった感じだった。

クライマックスで、いつものように会場が明るくなる。他の会場でも観てこれた光景だが、この会場のこんだけの数を浮き彫りに見てしまうと、感激だって一入だった。私は時間が経過するのも全くと言っていいほど忘れており、hideちゃんの次から次へと飛び出す飛び道具に楽しみながらも、随時圧倒されっぱなしだった横浜アリーナの1日目だった。