生業その1
野 良
「野良仕事」という言葉も,今やあまり聞かれなくなりました。「野良」とは,@野。野原。A田畑。(旺文社国語辞典)そして「野良仕事」とは,「田畑を耕作する仕事。」(同辞典)ということだそうです。
確実な収穫を確保するため,野生の植物を人の手により栽培すること,それが農耕の始まりであり,ここに野良仕事も始まりました。
勤め人として働くことに飽き飽きした人が,農業に従事したいという話をよく聞きます。「自然の中で自由にのびのびと」というイメージを持って安易に転職を考える人もいるようですが,農業とはそんなにあまいものなのでしょうか。
自分の思い通りにならない天候,その他「自然」という条件の中をうまくかいくぐり,望み通りの収穫を上げることと,他人の気持ちにうまく入り込み,契約を取ったり大口の取引をまとめることとどのような違いがあるのでしょうか。また,いかにコストをかけず,収穫を上げるかという収支計算など,企業等とどこが違うのでしょうか。むしろ組織である企業は,これらのことを多くの社員が分担して行っているわけですが,自営業として農業を始めたとすると,すべてを自分がやらなくてはなりません。
また,収穫した作物をどうするか,ということも問題です。食物とは限りませんが,収穫した作物を持っているだけで生活できるというものではありません。収穫した作物を現金に換え,収穫物でまかなえないものを購入し,生活していくのでしょう。
さて,もし,企業体として農業を行ったとしたら?
日本には,「農家」という言葉が定着しており,農業とは家単位の自営業であるべきという固定観念があるようです。農業協同組合,今はJAと呼ばれていますが,これはあくまでも各農家がお互いに便宜を図るもの,といった意味合いで,形態も組合という組織です。どんなに不便であっても農家同士が完全に統合することはなく,あくまでも農業は1農家が1つの組織。むしろ「家」との絡みから,「分家」という形で分散していき,各戸は縮小する形になっていったようです。
もし企業体として農業を行ったとしたらどうなるでしょうか。「〜〜農業(株)(有)会社」という会社を興し,工場に当たる農場を確保し,社員が仕事を分担して担当していく。
(以下工事中)