| 第3回 アシュケナージのプロコフィエフ *プロコフィエフ/交響曲第5番,交響的絵画「夢」 |
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アシュケナージ指揮ロイヤルコンセルトヘボウO |
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| 実はこのCD、小生は2度目の購入なのである。手放した理由はデュトワを購入してその演奏に感心したあまり(これがデュトワを本格的に聴くきっかけになった)、10種類以上あった同曲のCDの一部をうっかり整理してしまったのであった。しかし時間が経つにつれて聴きたくなり、中古盤屋を探したのだが、99年現在は再発されていないのでなかなか見つからなかった。数ヶ月かかってやっと探したのである。「アシュケナージ指揮」というと軽く見られがちだが、事実小生もアシュケナージの演奏にはピアノ、指揮とも失望したことが何度もあった。弾き振りしたモーツァルトのピアノ協奏曲はどれも無感覚な演奏には呆れたものだし、ベートーベンもどこか気迫がなくていやだった。このプロコフィエフはまだ彼が指揮者としては比較的初期の録音の一つである。 プロコの5番も小生は沢山聴いてきたが、このCDを聴き直してみて、骨格もしっかりしているし、聴かせどころも多い、屈指の名演奏である。とても前述と同一人物とは思えない。それにはオーケストラの助力によるものが大きいだろう。とにかく管と弦のバランスがとてもよくブレンドされていて、バランスがいい。コンセルトヘボウは本当に優秀なオーケストラだ。アシュケナージと意志が通じたのだろうか。それとも意図をほとんどやってしまったのだろうか。各楽章とも表情がとても豊かで、見事な曲絵巻きを展開している。よく「いぶし銀」という表現がよく使われるこのオーケストラはその名の通り。よく鳴るというのではないが、非常に深みのある、いい音色をしている。 第1楽章から、期待を感じさせる冒頭部である。新緑の森の夜明けのような始まりに心が安らぐ。この演奏の最良の箇所は第2楽章で、変化に富んでいるリズムの処理がとてもうまい。第3楽章もくどさのない歌がある。最終楽章はあくまで効果などを狙わずに自然体で突き進んでいる。安定したオーケストラだけに整然としすぎるきらいもあるが、交響的絵画「夢」とともにシンフォニックな名演奏であった。 |