イベントのお知らせ

6/15 打ち合わせに阿佐ヶ谷の「よるのひるね」へゆく。
   ほんとうに駅の近く。大下さんと当日の準備をする。
   スライドショーのCDを作って持ってゆき、お店のパソコン
   にコピーした。当日はパソコンを通してプロジェクターで
   投影できる。一つだけアニメーション的な映像を用意して
   みたがそれが意外と活気をつけてくれる。
   お腹がすいたので注文した珍味のご飯がおいしかった。 
6/21 すこし気に掛かることができている。アニメーショ
   ン的な投影は、詩の言葉を聴くときに、うるさいこともあ
   るかもしれない。タイミングを工夫しなくては。
6/23 予約が満席になりましたので、ご了承ください。
6/29 ご来場者が多く、小さい会場一杯、ぎっしり埋まる。
   みな静かに耳を傾けてくださって、込み合ってはいた
   けれど、詩を聴いていてくださるのが分かって、よい
   雰囲気だった。 

7/2  あおば茂さんから、朗読会の感想をいただきました。
    
○感想        あおば茂さんのサイト

日曜日の夕刻、がら空きの電車に乗り、夏の朗読会「みみのひるね」を聴きに行く。

杉本真維子(詩人) 
北爪満喜(詩人) 
休憩夾み
穂村弘(歌人) 
大下さなえ(詩人)
出演順で定刻に始まる。

二人目の、北爪さんの作品は、ウエブ他で一度は見ているので、意味ではなく、声とこ
とばの作り上げた透明感のある色彩と声音を楽しんでいた。LCDプロジェクターによ
る輝度の高い映像が一瞬で詩の世界に入れてくれる。明るい画像なので入るのは少しも
怖くない。

[青い影・緑の光]
みずいろの感覚が違うのだが、それでも構わない、みずいろを愛するこころは同じだか
ら、違った色でもちっともかまわない。気持ちや感性が通じていると、ことばの概念は
自由に拡張されてどこまでも届く。小さな子どもに戻って茹で上がる饂飩の色を眺めて
いた。

「瞼」
柔らかそうでいて、一筋縄ではいかない気性を示すような、瞼のように並ぶ草の葉に見
つめられて、思わず隠れられる逃げ場所を探していると、その暗闇にも放映のテレビで
見た怖いハブが追ってくる。テレビ画像の記憶と声とことばと緑のたくさんの瞼に追い
かけられて黒兎になったような、人ごとではない臨場感を味わう。スイッチを消せば確
かに物理的な画像は消えるが、こころに映った画像は消えるどころか増幅されて大きく
なって部屋一杯に充満する。テキストのことばを正確に伝える軽やかなことばは客観性
を帯びて雑音をすっきりと除去して物事の素顔を怖いくらいにあらわに示す。

「北」
詩学の2003年5月号にも掲載されていて、その時は子どもの臓器の売買というフレ
イズが内面と現実の世界とを繋いでぞっとする人間の性の浅ましさをリアルに感じたの
ですが、朗読だと都会の屋根から屋根へと軽やかに飛び移っている妖精のような身軽な
少女の軽快感が乗り移り、夢心地の良い気持ちになった。

「いる・すぎる」
白い金魚の背中が眩しく輝いたかと思うと暗くした部屋に悠々と泳ぎ出す。声を聴きな
がら、ぼうとして眺めていたので時間の感覚がなくなる。cat' kit' cut' いきなりこと
ばの木の実が弾けて当たりドキリとした。そしてシロは遠ざかる振りして消えたけど近
くにいるのだと感じた。

「サザンカ・サザンカ]
3つのサザンカの画像がクルクルと右回りに回転して明るくなったり暗くなったり眩し
くなったり、目がくるくるしてくる。見続けていたら気が狂うかも知れないと思ったの
で、しばらく見てからは目を瞑り時々盗み見をしていた。ひんやりとした初冬のうす暗
い光の中に賑やかに咲くサザンカはそれだけいっそう明るく陽気だ。涼しげで軽やかな
朗読の声も回転しながら部屋の中で遊んでいた。

以上要約すると、北爪さんのことばは散文的な普通のことばなのに、堅固な詩空間が出
来上がっており、そこには誰もが楽々と入ることが出来る、ちょっとしたきっかけのこ
とばが用意されていると思いました。そして朗読の声はテキストの意味と情動を正確に
伝えており、音楽が作る空間と異なり、聴取者各自がその人なりに創り出した詩的空間
ですから、聴取者の記憶の中にしっかりと定着して、鮮明なイメージと感情を残す。鮮
明なLCD映像もその世界を作るきっかけのような働きをしていたのだろうと。
詩の内容自体も社会的な拡がりがあり誰もが自然に興味を惹かれる内容だった。


杉本さんは、新進の方らしい、しなやかな緊張感を持ったことばが惜しげもなく発せら
れ、どんどんと続く。ぼやぼやすると置いてけ堀を食わされてしまう、詩の朗読のスリ
ルを味わう。


穂村 弘さんの朗読は巧みで面白かった。言葉の意味を論理的に解釈したら、全く意味
不明なので、何がなんだか判らないかも知れません。しかし、暮鳥さんの聖三稜玻璃の
藝語のような情動的に納得できる快感がありました。難しいはずなのに難しく感じない
愉快な感じ。そして短歌の中にある融通無碍な感覚の拡がりにはいつも驚かされます。


大下さんのは音楽との軽妙な掛け合いが面白く気楽に楽しめ良い気持ちになった。
最近の詩学の表紙写真は大下さん撮影のものだそうですが、遠近感を無くしてあるので
写真を見るものはいつのまにか写真の世界に連れ込まれてしまう。それと同じくロック
調?の伴奏音楽がことばを邪魔して聞こえなくするようでいて、かえってことばの輪郭
を引き立たせている。音楽の柵の中に聴く者を詩のことばと一緒に囲い込んでしまうよ
うだ。
そして、どんな柵も隙間も通り抜けられる、角の取れたしなやかなことばが、その威力
を発揮していたようにも思いました。
       


夏の朗読会「みみのひるね」  
  
   第一回 6月29日 日曜日 7時より 
    
      北爪満喜 (詩人)
      杉本真維子(詩人)  
      穂村 弘 (歌人) 
      大下さなえ(詩人) 


   会場「よるのひるね」中央線阿佐ヶ谷駅北口徒歩30秒
     03−6765−6997

 大下さなえさんの主催する会に参加します。会場は夜だけ営業している
「よるのひるね」という喫茶店です。
当日はデジタル映像とともに詩を朗読する予定ですので、ぜひ遊びにいら
して下さい。

 小さい会場なので予約制です。
 私にご連絡くださるか直接大下さんへお願いします。
 
  ご予約・お問合せ先 大下さなえ 
  HQK03267@nifty.ne.jp 
 03-5941-0924(fax)※電話は通じません