今月へ

[前橋ポエトリー・フェスティバルはじまりました!!]

前橋ポエフェス 
5/14-5/29

 私の展示です。

☆北爪満喜作品展『月光の音』煥乎堂3階 ふるほん書店
・日時:5月14日(土)〜5月29日(日)10:00-20:00
・観覧無料

(5/14から前橋の煥乎堂書店3階ふるほん書店で、詩と写真の展示をします。
『月光の音』は詩と組写真9枚、をぐるりと巡ってみられるように展示しますね。
ほかにも詩と写真の作品を二つ展示。言葉も写真も詩を書くことのなかで出会う、
これって一人天然コラボ!ですね?。楽しんで頂ければ幸いです)


☆前橋詩篇 北爪満喜/広瀬大志 5/27(土)-6/19
(日) 前橋文学館3階オープンギャラリー
 『MAEBASHI 36.5℃のあたり』

(『MAEBASHI 36.5℃のあたり』の前橋詩篇 では、写真がA1という大判プリントに決まりました。
 大きいとまた何かちがった体感になるかと思います。 またこれも大きい作品ですが組写真A3・20枚の『記憶の窓は水色の枠』も
同時に展示します。どうぞよろしくお願いします。)


☆さくらカフェ 5月の展示会 赤城山麓のカフェ
さくらカフェ、の展示は金曜日、土曜日、日曜日です。
展示始まってます。
5/6-7-8 13-14-15 20-21-22 27-28-29


植物の詩と写真 街なか展覧会   ▶5月14日(土)-5月29日(日)

「水と緑と詩のまち・前橋」にちなんで、公募した植物(緑)の写真と詩(俳句、短歌等)を、
ポエフェス事務局が組み合わせてコラボ作品を作ります。作品は前橋中央通り商店街の店頭に展示されます。

・会場:前橋中央通り商店街の協力店舗
・日時:5月14日(土)〜5月29日(日)(定休日や営業時間は各店舗にご確認ください。)
・出展者:公募による出展者
・観覧無料

(アートスープに展示されている「月吠え」の原画(複製)はやっぱりいいです。朔くんの唇のニュアンスや病的な指のディティール。
そのアートスープの硝子のドアに、植物の詩と写真が展示され、私の作品も! 光栄です〜。


私参加イベントです

☆ポエトリー・リーディングin前橋文学館   5月28日(土)

群馬県外から訪れた詩人や前橋周辺の詩人が集まって、前橋文学館でポエトリー・リーディングをします。
生きた言葉が、あなたの心に届きます。

・会場:前橋文学館3階ホール
・日時:5月28日(土)14:00-17:30
・出演者:暁方ミセイ、芦田みのり、天野行雄、新井隆人、伊藤浩子、伊波真人、大原鮎美、
大谷祐、カニエ・ナハ、北爪満喜、木村孝夫、工藤ヒロツグ、栗原秀平、黒木アン、黒崎立体、
齋藤之伸、白鳥信也、田中庸介、西原真奈美、廣川ちあき、広瀬大志、福田知子、マイケル山本、
宮尾節子、梁川梨里、ヤリタミサコ、渡辺めぐみ、渡ひろこ
・観覧料:無料

☆前橋ポエトリー・フェスティバル2016『レセプション』  5月28日(土)

どなたでもご参加いただけるレセプションです。
料理等準備の都合上、5日前(5月23日)までにご予約ください。

・会場:ロブソンコーヒーアーツ前橋店
・日時:5月28日(土)18:00-20:00
・参加費:2,500円
※予約先 芽部・新井 relaxin.a@blue.plala.or.jp/090-8048-1664



[『びーぐる』投稿について]

『びーぐる』の詩の投稿の
選者を山田兼士さんと北爪満喜が担当させていただきます。

投稿は下記をご覧ください。

 次の締め切り 5月31日です 

投稿作品募集

「びーぐる」では新鮮な詩作品と詩集評を募集します。

(1)どちらも各号1篇に限ります。

(2)詩の長さに上限は設けませんが、あまり長いものは掲載が困難です。

(3)詩集評は原則として新刊詩集を扱ったもので、詩集題名、作者名、出版社、価格を明記して下さい。タイトルを付けること。

      1,300字程度とします。なお、詩集評の掲載については編集部で決定します。

(4)送付は「澪標」宛て郵送、または電子メールbeagle@mbm.nifty.com宛てWordによる添付ファイルあるいは直にメール貼り

      付けにてお送り下さい。メール貼り付けの場合は「/」を付けるなど改行箇所を明記して下さい。

(5)いずれの場合にも、本文の前または後に住所、氏名(ペンネームの場合は両方)を明記の上、

     封筒またはメール・タイトルに「氏名(ペンネーム)・びーぐる投稿」と記して下さい。

(6)郵送の場合はコピーを3部お送り下さい。

(7)第32号の締切は2016年5月31日とします。

(8)投稿された原稿は返却しません。
【選者】北爪満喜/山田兼士

 


[文学フリマ]

明日5月1日は文学フリマ東京にいます。気軽に遊びにきたくださいね。

北爪のブース シ - 24 Memories、はチラシコーナーのすぐ隣です。
(東京流通センター第一展示場11:00〜17:00) 。お待ちしてます〜。

5/1開催【第二十二回文学フリマ】
 ブース配置図はこちら→ bunfree.net/?bun22tokyo_ha
Webカタログはこちら→ c.bunfree.net

『奇妙な祝福』や『飛手の空、透ける街』などの私の詩集、
『MAEBASHI 36.5℃のあたり』や
『モーアシビ』最新号、
一字ずつ詩の言葉を「手書き」したはがきを作りました。そして落款も押しました! ぜひ手にとってくださいね。
また若い女子3人の最新詩誌!もあります。




[山梨日日新聞に掲載された詩]



3月29日

きのう
3月28日の[山梨日日新聞に詩が掲載されました。



[詩 「凍った星」]

3月21日
この詩は「別冊 詩の発見」15号に掲載されたものを推敲しました。
「別冊 詩の発見」は大阪芸大文芸学科の学生さんとともに山田兼士さんが
発行している詩誌です。



凍った星         北爪満喜



大きなビルの窓に映った昼の月が
飛び立ってしまうように不安で なにも話せない
あなたのこれから生きる 未知の記憶にさらわれ 
蒼空へ投げ出される

投げ出されたわたしは 蒼空の
凍った星
時の距離に裂かれたまま
この地上で きつく 人の形を保つ 
 
これから どこへゆこうかと なにげなさ 装って
指先で触れてゆく地図を 拡大する
ガラスの奥の どの路地にも風は流れているから わたしたちも
並んで
路地を流れてゆく風にまじり言葉を舞い散らせてゆく

バックパックにゆれる 羽根はきれい
背中から荷物を降ろせば翼がのびるかもしれないね
笑って言うと
前を行くあなたは 黒いバックパックの背で止まり
振り返りざま
天使も冬は寒いのかな とつぶやいて黒目でみつめる
あの映画 「ベルリン・天使の歌」で天使は厚いコートを着ていたね 
着ていたね 
本屋さんへ寄ってみようか 天使のことがわかる本をさがしに

なにげない言葉の 花びらを降らせていたい ずっと

しんとする路地を歩きながら ふい目を引かれ 
一緒に立ち止まる
ガーベラが一輪咲いていて 緑の茎の先にこぼれるほど紅い花びら

天使も寒いかもしれないね と今は言っているだけだけど

この刻時は いつか
点を結んで
星座をつくる





お知らせ】@
北爪満喜 通路の詩と写真展 file.14 始まりました!
 (銀座3丁目のビル1階通路) 
(ギャラリーでなく通路です)
地図があります↓ お寄りいただければ嬉しいです。

 www1.nisiq.net/~kz-maki/event … … …


【お知らせ】A
4月2日のポエトリー・フェスfrom仙台・前橋・福岡in東京 ポエフェスを開くアイデアが
いっぱい聞けると思います。
うちの街でもポエフェスやりたい、という方、ぜひいらしてください。
 私も朗読出演します!
 地図


【お知らせ】B
5月1日第二十二回文学フリマ東京、にはじめて出店します。
 
Memories ←北爪満喜のブースの名前です
ブース位置 : シ-24 (A〜Dホール)
カテゴリ: 詩歌|現代詩・散文詩


5/1開催【第二十二回文学フリマ】
 ブース配置図はこちら→ bunfree.net/?bun22tokyo_ha
Webカタログはこちら→ c.bunfree.net


【お知らせ】C
前橋文学館で、北爪満喜『MAEBASHI 36.5℃のあたり』を
大判写真展示します! その他にも大判展示します!
5月27日から6月19日まで。

前橋文学館の副館長さん、とても話しやすい、共に何かしやすい素敵な女性! よかったです。
副館長さんなのにまめで、共感力あって、ついつい話しが弾むような。



[2016年、初めて撮った写真/ウルトラ・ピクニックで書いた10編の詩]


2016年1月1日
よく晴れた元旦。老人ホームに義母を迎えにゆく車から撮った写真。
今年の一枚目に富士山のみえる風景を撮ったので、一富士二鷹というように
縁起をかついでみたくなる。お正月ですから。



昨年の年末30日31日の二日間、写真家4人がウェブコラボ、
ウルトラ・ピクニック・プロジェクトを実施しました。
15年前からコラボをしている旧知の人たちなので、
私もとてもわくわくして、
48時間に次々アップされる写真を見ながら、私は
ウルトラ・ピクニックに言葉で伴走。
リアルタイムでツイッターに10編の詩を書きました。

「除夜の鐘と共に消滅します。Web Collaboration Vol.3、
小林のりお ラ 高橋明洋 ラ 佐藤淳一 ラ 丸田直美。
12月30日 00:00〜31日 23:59(48時間限定)」


闇のなかで掬われる光は虹になっている
誰もいない動物園で 近づいてくる足音を 拾おう
とても高いところからかすかに息づきが近づき キリンかな と思う
わたしは眠っているのだろうか
目を取られた魚のように 欲望をくりぬかれ 熱い思いに穴があく


わたしは穴のあいたまま くりぬかれた苦しみを握りしめる
まだここに握りしめるものがある
ぎりぎりとくいしばる歯の奥の闇に 叫びをとどめ 
闇のなかで焼かれていよう いつまでも いつまでも


炎がめぐる 捕らわれ硬直した穴の縁を 巡りながら
ふっと 足を踏み外すように  世界がモノクロになるなら
沈黙した体内の海を 落ちるように潜水する魚の
金属のようなきらめきに切られ 皮膚からルビーの石をこぼそう


なにかににらまれ 背中をかたくし
数枚の紙幣のために 縛られ 
近づいてくれたキリンの足音に カモシカの足音に
振り返れない

水のなかに手を漬けて 手だけを
川の流れや
たゆたう波の海の ほうへ密かに放つ
そんな明け暮れ


轢かれた蝉が道路にはりついている
そんな絵ばかりが張り付く
磨いたばかりの窓ガラスを 割れる 
ほんとうのハンマーは どこ


澄んだ空気のなか
朝焼けの色を便器にながして 
失われ続けるために卵を捨てる
まだ空のどこかに月がのこっているかもしれない
棘に刺される痛みが数日続くと 月が笑う
もういいよ まーだだよ もういいよ
波立つ感情を下にみられても
木々の梢や高層ビルを下にみる月の高さに許されている


うすくカーテンを透き通らせる光 
瞼のうちにのこっていない夢
どこにもいなようにして眠れたはずなのに
喉が固いのは 押さえつけられていたから
空腹のまま 受信も発信もない小さな金属を 隣に置いて
わたしにはなにもない なにもない と 胸骨の奥から 剥がれてゆく


青空にまぎれて 視界を食い破る空の虫が飛んで
高くなった空を見上げると 食い破られたところから あなたが降ってくる
あなたに濡れて濃く青くなった わたしは
窪地の沼に溜まった泥水に身を投げる
水面はさざ波だち 空を揺らしわたしを飲み込むとき
窪地はわたしを睡蓮と呼ぶ


忘れようとしていないと
離陸できないから 靴を履いて外にでるとき
地層のなかにあなたの頬を埋める 指を埋める
仕草を埋める そして蓋をする
アスファルトはなにも映さないからちょうどいい
ただ靴をとめてエスカレーターで下ってゆくとき
壁に張られた鏡に気をつけないと目の中で蓋が割れる


雨が降っている 沼の底に抱き取られ
水面を打つ雫の音をきいている
あなたの瞼にも降って雨は 睫毛を震わせているだろうか
濁った水の中で 子牛の瞳に映った幼い頃の笑みを孵したい
窪地が睡蓮と呼んでくれたから わたしを
あなたからみえなくても あなたがみえなくても 
いる 消えないで



2015年12月

今年は現代詩手帖で一年間、詩誌月評の担当でした。
膨大な詩誌と向き合い、批評をしながらいろいろ学ばせていただきました。
現代詩手帖12月号、現代詩年鑑2016、に「詩誌総展望」を書きました。
また「2015代表詩選」に2014年12月「文學界」に掲載された詩「まなざしの降りたところに」
が載ってます。「アンケート今年度の収穫」も寄せてます。
本屋さんでお手にとってみてください。

TOLTAのアンソロジー詩集「現代詩100周年」にも詩を寄せてます。
およそ100人の詩人の詩が読める画期的な一冊です。

アンソロジー詩集「現代詩100周年」(河野聡子発行)
「聖三稜玻璃」を山村暮鳥が1915年に出版したことに注目し、100周年の今年、およそ100人の詩人に
よるアンソロジーを編んでいる。「現代詩は、通常ひとが言葉を発するとき背後に置いている共通の理解への手がかりを、さまざまな
手段を用いてずらしたり、ばらばらにしたり、二重にすることで、言葉の通常の読み解きから遠い場所へ読み手をみちびき、ふだ
んひとが使っている意味の「言葉」の世界を越えた「なにか」に注意を与えます。詩人は言葉に対し、詩でしか持ちえない意味を与
える作業をしていると言えるかもしれません。」という河野の前書きの言葉に共感します。
 



[風の波をゆらして/詩「光のおもて」//お知らせ] 


9月15日

空き地においしげる草の海が 
とうめいな風の波をあんで
蝶たち
すばやく高く舞い上がり 
あっというまに見えなくなった

詩と音楽のための雑誌『洪水』に詩「光のおもて」を寄稿しました。

二月に愛猫のクロが逝ってしまって、昨年にはクロの母猫ミケも逝ってしまって
いまはシロがいてくれるだけです。シロ、いてくれてありがとう。
クロの逝った翌日がシロの足の手術だった。成功してほんとによかった。



光のおもて
                      北爪満喜


毛並みが艶を失いはじめた
猫のクロ
猫のシロ

朝はあいさつ
顔を見つめる
クロが閉じた瞼を開けてまだよく声の出ないのどで
にぃゃぁ とかすれた返事をする
それからクロの目が少し光って私の顔をじっと見返す

目をあげたシロが んにゃーぁぁ と大きすぎる声で鳴き
近づいてくる 私のほうへ 撫でろというように声が大きい
耳 遠くなったのシロ?
耳のどこか悪いのシロ?  

おはよーうクロちゃん おはよーうシロちゃん

猫の四つの目に見られ
闇から少しずつ抜け出している
ほぐれだす 
怖かった
大量の水が盛り上がって
とどっとこちらに流れてきたのだ
濁流のように流れ込む水は
私の家と
家のそばの小学校のプールを飲み込み
辺り一面をさらいだしてた 
私は押し流されたのか学校のプールにたったひとり
プールの固い縁を掴んで
必死に流されまいとした
布切れのように水にはためきながら
指にできる限りの力を込めて
二本の腕で掴まっていた
恐怖のなかで 腕はふしぎと
噛みつくように縁を掴んで
水流に耐え 長く掴んでいられた

空へと膨らみ溢れる水は
青にも白にも色を変え勢いづいて流れつづける

プールから見える私の家の
周りにも水は溢れていて
赤く濃くひたっり溜まり 血のように濁って浸している


クロの目の縦に裂けた瞳に
こわばった朝の瞳を当てると
悪夢が煙のように吸われて
にゃぁ と鳴く声は陽射しに近い
毛だらけの
無心の顔に 
夜の残りをリセットされる

シロの耳に汚れがあって耳の毛に絡みついている
取り除かなくては
ティッシュを摘む
シロの細い首を引き寄せ 絡んだ汚れを取り除く
心音と心音がであっている 刹那
この場は光のおもて

お知らせ

ヴィジュアル・ポエジー・パリ展  9月12日〜17日 
ギャラリー・サテリット

サテリットはボルテールの近くのすこし下町にあります。
パリに来られたら是非お寄り下さい。
以前詩友が旅行ついでに見に行ってくれた!ということがあったので宣伝します。

参加者・大園由美子,小野原教子,春日美香,菊池 肇,北爪満喜,小林礼佳
,近藤修一郎,酒井一有,清水研介,砂田千磨,田名部ひろし,
出村紳一郎,浜江順子,濱條智里,坂東里美,藤富保男,John Solt,
星 素子,松本旻,南川優子,向井周太郎,森 郁男,矢尾板和宣,山本テオ,
ヤリタミサコ,Painter kuro