古い建築を見て歩くのが好きです。
その中でも、同潤会アパートメントは別格でした。
同潤会とは、関東大震災後の復興住宅の供給や住宅環境を改善するために設立された財団法人です。主に戸建ての分譲住宅と賃貸アパートメントを東京と横浜に建設、供給しました。
特筆すべきはアパートメント事業で、当時はまだ珍しかった鉄筋コンクリート造、電気・ガス・水道を完備。
大規模な所では中庭、娯楽室、応接室や宿泊施設、浴場や食堂まで用意されているという充実ぶりでした。
当時の最新鋭の建築技術を駆使し、豊かな共同生活の理想を追求した実験住宅群であったと言えます。
私が同潤会を知ったのは、ちょうど青山アパートメントの保存運動が起きていた頃でした。
周囲がその動向に注目している時に、敢えて私は台東区東上野にあった「上野下アパートメント」に着目、「上野下通信」というホームページを発信していました。
現在、全ての同潤会アパートが消失してから何年もの時が経ち、2000年代には充実していた同潤会関連のホームページも相当数が閉鎖されていますが、貴重な建築群の足跡とその記憶を残すため、何らかのアーカイブを残すことが私の使命と感じています。
今は2004年に最終更新したコンテンツをほどんどそのまま掲載しています。ゆくゆくはきちんとまとめたアーカイブを作る予定です。
http://www1.nisiq.net/~norikook/uenoshita/tsushin.html