不思議な死刑囚

 

これはある国で起きた死刑囚の話です。その国では死刑に決まった囚人に「何か最後に言い残す言葉は無いか?」と尋ね、その最後の言葉が真実なら{絞首刑}に、嘘なら{電気いす}でじわじわと刑が行われることが決められていた。

ある日、死刑囚に最後の言葉を尋ねたところ、その死刑囚はこう答えた。

「私は{電気いす}で刑が執行されるでしょう」

もしこれが真実なら{絞首刑}で刑が執行されることになるので嘘となってしまう。

もしこれが嘘なら{電気いす}で刑が執行されることになるので真実となってしまう。

このあと、刑の執行が延期となったが、死刑囚がどうなったのかは定かではない。

 

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