ミッション:インポッシブル
監督:ブライアン・デ・パルマ
制作・主演:トム・クルーズ私、これ、決めてたんですよ。オープニングだけ観に行こうって。遅れてきた「スパイ大作戦」ファンとしては「おはようフェルプス君」は、たとえ大平徹じゃなくたって観たい所だし、今回はビデオテープらしい指令テープが本当に消滅するのかとか、オープニングはちゃんとテーマに乗って流れるんだろうなぁとか、まあ、そういう点が気になった次第。もしそれだけ500円ぐらいで上映してる所があったら、そこへ行っただろうな(笑)。
そーんな訳なんで、あまり期待してなかったんです。で、まあ、予想以上のモノではなかった、というのが実際の感じです。これ、同じようなネタを使っても、90分のテレビドラマにしたら、あるいは脚本家が違ったら、もっと面白いものになったんじゃないか、と思う。プロット自体はとてもいいものだと思う。でも「真犯人探し」のプロットにしては伏線もストーリーも貧弱だし、どうも冗長だし、心情描写や動機に不明瞭な点が多いのね。謎解きも、なんか理由がわかりづらいし、第一、種明かし(というか真犯人あかし)が唐突で、タイミングも間違っている。「真犯人探し」というプロットが大コケしてしまっている以上、なにを楽しんでいいのかわからない。(トム・クルーズの宙づりでも楽しめってのか?いや、面白かったケドさ。)
マニアックな遊び心があるのはいいんだよな。みんなパワーブック使ってるし、ブラウザはネットスケープだし、CIAのコンピューターハックするには686搭載マシンが必要だし、荷物車両にはパワーマックの箱(だれかイギリスで買って帰るのか?)だし。(って、普通の人には何にも面白くないぞ・・。)これは「ジュラッシック・パーク」でもそうだったんだよね。こーゆー「分かる奴にだけ分かる」ネタってのは、面白い映画で凝ってるとすごくいいんだけど、脚本や演出がコケてる映画で使っても気が抜けるだけやね。「ジュラッシック〜」は単純に映像を楽しんだからいいけど、「ミッション〜」はそれほどの映像的迫力がある訳じゃないからどうも拍子抜けだけしてしまう。困ったもんだ。(ロボコップ3だっけ?ロボがMS-DOSだったのって・・。あれも同じようなもんだったよね。)
とーにかく、脚本がダメよ。全然ストーリーなってないよ。プロットはいいのに、見せ方全然足りないよ(偉そうな・・)。他にウリがあるんならともかく、プロット主導のこの手の映画にこれはないよね。ひょっとしたら理解の浅い低年齢層もターゲットにして野暮ったくなってたり、R指定とか避けるためにセクシャルシーンやバイオレンスシーンがカットされてたりするのかもしれんけど、トム・クルーズよ、別に君はディズニー映画を作るわけじゃないだろ?
・・・・いや、まあ、いいや。オープニング格好良かったし、テープ燃えるし。思い残すことはもうないよ。うん。(・・本当かぁ?)
ああ、見どころを一つ、忘れてた。ヘンな薬のまされちゃう技術官と、TGVの車掌さん。(・・・・なんだとぉ?)
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