スプリガン


総監修:大友克洋   監督:川崎博嗣  配給:東宝
1時間30 分(プログラムに時間が書いてねぇってのはどーゆーことだよ・・>東宝)
映画館:錦糸町リッツ劇場(だったと・・)

 ・・・・アニメ映画を観に行くなんて久しぶりだなぁ。いやもう、「のび太と(の?)恐竜」以来であろうか(←大ウソ)。「のび太〜」といえば、これは、実際のところおそらく最初に観に行ったアニメ映画なのである。映画を観に行くとゆー習慣がなかった我が家にあって、僕が劇場で見た、おそらく2番目か3番目の映画だと思う。(最初に観たのは、たぶん、「スター・ウォーズ」だった。)今回の予告編で、それが来年だか再来年だかではや二十周年なのだというからびっくりしたもんである。年は取りたくないもんだ。

 まあそれはともかく、スプリガンである。これは、連載してるのは観たことないんだが、友達のウチでコミックを読んだら気に入ってしまって、ついつい全巻そろえてしまっていた、とゆー事情があって観に行ったのである。さらには友人が(これは原作を知らずに)、よりにもよって公開初日に観に行って結構ほめていた、というのがまあ気になった、と、そういう訳なのである。

 アニメとしてのデキは、どちらかというとアメリカアニメに近いような感じで、ま、今風のアニメのある意味一端、といった所だろうか。キャラクターの目が小さくなった、というか、その辺が「お子様向きではない!」という主張のような気がしなくもない。でもま、まだ「アニメなんて嫌い」という人に強いて勧められるレベルのものではない。(そういう意味では、宮崎アニメ・・たとえば「もののけ姫」なんかは、ジャパン・アニメの最右翼でありながら普段はアニメを観ないような人がこぞって出かけている・・・・。面白いもんだ。)
 話としては(「スプリガン」の原作が全部そうだったのだが)、「超古代文明の残した遺産を封印するために活躍する「スプリガン」と、それを軍事目的に狙う大国・組織との戦い」って所なんだけど、そのあたり、既に「相手を選ぶ」よなぁ、ってカンジがひしひしとしますわな(^^;)。しかも相手はサイボーグ集団だったり改造人間だったりで狙い目ばっちし。映画ではクローズアップされないが、仲間もライカンスロープ(狼男の類)だったりする。映画としては、そのうち一つのエピソードである「ノアの箱舟」に、主人公・御神苗(おみなえ)優の過去をみせるエピソード(原作では別)をくっつけた話。ま、マンガを映画化するときにはよくある手段。(最近の、ジェレミー・フレッドの出てこなくなったBBSのシャーロック・ホームズみたい・・って例えがヘンだよ>俺)

 内容として・・・・うーん、どーだろうか。やはり僕は先に原作読んじゃってますからね。映画に出てこないキャラクターの裏の部分とか、登場していない魅力的なキャラクター達とか、そういう事を考えちゃうと半端な作品に思えてくるのだ。(まあ、原作ものの持つ最大の欠点でもあり・・長所でもあるんだが、ね。)
 ストーリーにしても、やはりエピソードを組み合わせたことによる唐突さが気になるところ。映像で遊ぶところが随所にみられて、まあ、それはそれでいいんだけど、「はやく先に進めよ」って感じにならなくもない「ノア」の内部などは、原作がシンプルだっただけに・・・まあ、超古代の遺物ですから?CGとかしゃかりきに使って遊ぶのはいいんだが、やはり、シンプルの中で「異物感」を出して欲しかった、と思う。「ノア」の全景デザインにしても、あまりにも突飛すぎて(しかもCG浮きまくりで)なんかヘンな感じ。話のスジもおかしくなっちゃうし。(ジャンはいつ内部に突入したんだよ・・。)いまさらモノリスでもあるまいになぁ。

 もうひとつ、これはどうにも引っかかるというのが、「AKIRA」ばりのコードうにゃうにゃ。大友克洋がらみという先入観があるので「ああ、またかよ」って感じがどうしてもしてしまう。ま、いいけど。

 ちうことで、普段こーゆー映画を見に行かない人には特に勧めない。特に勧めるとマニアだおたくだと言われるので、そうはしない。(これについては言いたいこともあるが・・まあいいだろう。)観たいと思っている人に勧めるかどうかは・・・・答えの難しいところだろう。 [EOF]

「こんな映画を観た...」のメニューへ戻る
ホームページへ戻る