ユージュアル・サスペクツ「こんな映画を観た...」のメニューへ戻る
監督:ブライアン・シンガー 脚本:クリストファー・マックリー
出演:スティーブン・ボールドウィン、ガブリエル・バーン他渋谷で上映が終わる寸前に、駆け込みで観ました。基本的にアガサ・クリスティーなつくり。つまり、観客に挑戦状をたたきつけるような形式のストーリーです。リピーターが割引きされ、パンフレットが「終わるまで開けないように」と指示されて封印されているあたり、納得する。
そんな訳なので、こればっかりは内容言ってしまうと全然つまらないので言わない。観客のミスリードを誘うようなシーンがが次から次へと繰り返され、しかし、そのひっくり返し方が鮮やか。筋道がしっかりしている、とは言わないけれど、その鮮やかさに思わず唖然とすること間違いなし。物語は「カイザー・ソゼ」という人物の正体を求めつつ展開していく。よく、推理小説や金田一を読んでいる時に「これは誰の台詞で、どのようなバックグラウンドでストーリーに出ている(観客に提示されている)のか」と考える事があるが、そのような姿勢で観ないと謎解きは楽しめないかも。映画は元来、そのような造りにはなっていないと思うので、卑怯と言えば卑怯だが、逆に言えばそれだけ新鮮だということだ。
パンフレットには「種明かし」がされているが、知ればもう一度観たくなる。入れ替え制なので二度三度観るわけにはいかなかったし、もう上映も終わっているのでみなさんが観る機会も少ないと思う。しかし、もし何かの機会で観ることがあったら、ぜひとも全ての手がかりとトリックを発見してもらいたい。
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