Clorets Cool Disc ADAMS |
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一頃の刺激物ブーム(?)もすっかり去ってしまった。王道、色物、パクリ、様々な刺激物がコンビニの棚をいう戦場を駆け抜け、最後に残ったのは、戦場に最初に降り立った勇者フリスクであった、というオチ。しかし、強者共が夢の後、そんな古戦場に一人の戦士がやってきた。クロレッツという強力な軍団からの尖兵、「クロレッツ クール ディスク」がそれだ。
「クロレッツ」の意地といったところであろうか、この製品はフリスクのような形状を選ばず、薄型ディスクという新たな地平を開拓した。舌の上で簡単に砕けるため、口中に行き渡る速度が他の刺激物に比べて群を抜いている。ケースもその形状に合わせており、一枚一枚をスリットの中に格納するという極めて特殊なものだ。カバー部をスライドし、好きな分だけスリットを露出すると、その枚数だけディスクが落ちてくるという仕組みだ。 味は基本的にクロレッツの線を押さえていると言えよう。強力さという点では他の刺激物に一歩譲るが、新進のくせに慣れ親しんだ味をしている、というのは刺激物初心者にも強くアピールする点だと思う。しかし残念な点もいくつかある。 まず第一にケースである。先にも述べた独創的なスタイルは、逆に使い勝手を悪くしている。中央に大きめの間仕切りがあり、それ以上は(原則として)開かない仕掛けなのである。つまり、右からあけて半分、左からあけて半分、と食すことになる。また、食せば食すほど蓋を大きくスライドさせる必要があり、さらに使い勝手が悪い。車の運転中に片手で、というのがなかなか難しい。
第二に形態からくる問題であろうか、湿気やすいのである。まあ、この時期であるし、湿気るのはほかの刺激物もそうであろうが、スリットの間仕切りに張り付いて出てこなくなる、というのはいかがなものであろうか。もっとも、スリット構造になっていないと全部ひとかたまりになってしまうのであろうが。湿気やすいというのは、逆にとらえれば溶けやすい、ということだ。口溶けと耐湿性のバランスをとるのは難しい作業だとは思うが、今目の前に、張り付いて出なくなったり折れてしまったりしたディスクを数枚封じ込めたままのケースを見るだに、言いたくもなってしまうのだ。ともあれ、この刺激物には総合的にいい評価を与えられると思う。ここに書いた欠点は、いずれも長所の裏返しであり、単なる欠陥とは異なる。(腑に落ちないことではあるが。)まあ、ケースなどは、斬新さを買ってやることにしよう。(もっとも、使用済みのケースには全く使い道がない。他の刺激物も入らないし、ピルケースにもなり得ない。なにか、よい再利用方法はないものであろうか。)
ところで、日本アダムス(発売元)は、自社のホームページについて少々考え直した方がいいと思う。サーチエンジンのヒットをねらったのか、タイトルにキーワードを羅列してあるのだが、実際にはロボット型エンジンはメタ文法のキーワードを参照しているので、タイトルに書く必要性は薄い。逆にブックマークし辛く、リピーターを減らす原因にもなりかねない。
ま、第一、まともにページが出てこないんで、あまり行こうとは思わないのであるが。 [EOF]