カプセラ

カンロ株式会社
カプセラ
緑カプセラ
 刺 激 :★★★★☆
 意外性 :★★★★ 
口すっきり:★★★★☆
赤カプセラ
 刺 激 :★★★★
 能書き :★★★★
  味  :★☆
関連リンク

 二番煎じ、という言い方は失礼にあたるのだろうか。いや、まさか当人たちが知らずにやったとは思えない。(開発者の方々にはまことに無礼ではあるが・・・・。)この「カプセラ」シリーズの構造はグリコの「液粒」シリーズとほぼ共通である。つまり、味のついた糖(?)衣の中にゼラチン様の物質で作られたカプセルが入っており、この中に刺激のある液体が仕込まれている、というしくみだ。

 おそらく「液粒」とは製造方法が違うのだろうが、この「カプセラ」シリーズの液体カプセルには若干の欠点がある。それは、ゼラチン様物質のカプセルが硬すぎることだ。つまり、カプセラシリーズをなめていると、外側が融けて無くなり、次第に中のカプセルが露出する。それをそのまま舐めていると、しまいにはゼラチン様の、プニプニしたカプセルが舌の上に残ってしまうのだ。「液粒」シリーズでは、このカプセルは(舌の上に乗せているうちに)すぐに壊れ、中の刺激液体が口の中に拡がる。ところが「カプセラ」では、意図してカプセルを割ろうとしない限りなかなか壊れることが無い。つまり、ちょっと硬すぎるのだ。「液粒」にしたって、カプセルを破壊した直後は口の中にそのゼラチン様皮膜の残骸が残って気持ちが悪いのだが、「カプセラ」シリーズではその傾向がさらに顕著になってくる。食べたことのない人には説明しづらいのだが、小さく丸めたオブラートを口の中に入れたようなものだと思って頂きたい。融けそうで融けず、その感触はあまり好ましくない(少なくとも僕は)。飲み込むのにも若干ためらいがある、そういう感触。まあ、かといって本当に飲み込めなかったりする訳ではないのだけれど。(それとも、これは僕の気のせいだろうか?)
 また、このシリーズは最近流行の「効能」パターンのセールスをしている。すなわち、「口中をスッキリしたいときの」緑カプセラと、「(鼻を)スースーしたいときの」赤カプセラの二つである。実際のところどのような効果があるかは、これはこれで謎ではあるが・・・・。


緑カプセラ[マウス](グリーンミント味)

 こちらが、食べると口中がスッキリするというふれ込みの緑カプセラである。なるほど、原材料を見ると「口中すっきり」タイプの定番、フラボノイドが配合されているという。そして超刺激系の刺激物につきものの「一度にたくさん召し上がると刺激が強すぎる場合があります」という但し書き。液カプセルタイプということで、期待は一気に膨れ上がる所だ。
 そこで一粒、口の中に入れてみると、まずその味気なさにがっかりするだろう。糖(?)衣部分に刺激味はほとんどなく、どちらかといえば甘さが感じられる。ともすれば無味ともとれるその印象は、しかし、破れにくい内部カプセルを破った瞬間に打ち消される。「口中に爆発する刺激!!」という謳い文句に恥じぬ衝撃が、一気に口の中に牙をむく。グリコの「液粒」シリーズが「外側の刺激→中の更なる刺激」という二段構えになっていたのに対し、カプセラは「無刺激→刺激」というコンビネーションによって最高の効果をもたらした、といえるだろう。フラボノイドの風味をやや感じつつも、その強力な刺激は数ある刺激物の中でも一二を争う。「液粒」シリーズと同タイプ、悪く言えばコピーにも見えるが、その有利不利ある特徴をみごと使い切り、先輩に並ぶ最強の刺激物の一つとなったといえるだろう。


赤カプセラ[ノーズ](梅ミント味)

 そんな訳で、めずらしくほめちぎった後の赤カプセラだ。こーゆー場合、さらに上かオチがあるかに決まっている(笑)。
 「鼻がスースーする」そうなので、万年鼻炎の僕にとっては非常にありがたいシロモノだろう、という期待がまずある。しかし、期待と同じに胸に去来する、「梅ミント」という言葉に対するそこはかとない不安。まあ、とりあえず口の中に一つ放り込む。
 周辺部分は、やはり無味に近く、ほのかに甘い。緑カプセラと同じく、この部分は決して上等とは言えない。それを我慢して到達するのが堅牢な内部カプセル。しばらく舌の上で転がしているうちに壊れてくるが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一瞬のうちに口に拡がる刺激。緑カプセラに比べれば弱いものの、そこそこ強いその裏側には確かに梅の風味があった。「おお、これが梅!?」と思っていると、その刺激は口の中から鼻へ移動していくではないか!?いかなるマジックを使ったものか、刺激は口の中にはとどまらず、まさに能書きの通り鼻へと突き抜ける。なるほど!まさに看板にいつわりなし、である。
 ・・・・が、そこで落ち着いてツバをごくり。そこで重大な問題に気がつく。・・・・・・・・・・・・・・マズイ。あの、これ、決して美味しくないです。梅ってのに必然性があるのかどうか、あくまで梅なのは風味で、酸っぱかったりする訳ではない。(ほんのちょっとだけする・・かな。)正直なところ、人工的な梅風味は苦みを強化してしまうような感じがする。続けて二個も三個も放り込もう、という気にはなかなかならない。
 それに、よーく考えてみれば、鼻に蒸気が上がってきたのは口を閉じていたからで、緑カプセラでも鼻はスースーしたような気がする。うーむ・・・・な一品には違いないのである。[EOF]

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