K−1談義

K−1を語り合おう!

8月24日午後6時21分、急性骨髄性白血病によりアンディ・フグ選手が死去されました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
 アンディファンのくせに、このサイトでもあまり評価していないし、何も更新しないのか、という気もしますが、今はまだ、言葉も出てこない状態です。とりあえずここまでにしておきます。

 K−1については、人気の割に意外とこれを話題とするHPがない。K−1公式サイトは、情報を得る場であり、K−1について語り合うための機能は残念ながらない。K−1の面白さ、素晴らしさについては、いまさら言うまでもないが、これを語り合う場は意外に少ない。しかし、ちゃんと面白い討論型HPはある。しかも掲示板までついているという有難さ―おいしすぎる!

  → よいこのK−1教室

 私YOTCHIEは、このHPを主戦場として、大いにK−1について多くの人と語り合いたい。ただし、あまり長い文をここの掲示板に書き込んだりメールを送るのも(同HP主宰者のみやた氏は非常に律義な方で、これほどの人気HPを持つだけで大変だろうに、なんと、必ず返事をくれるのである。みやたさんいつもありがとう!)迷惑だろうと思われるので、一定以上の長文は自分のHPに載せることとしようと思う。


YOTCHIEのたわごと

 K−1について、思うところを勝手に綴ってみました。暇な時にでもお読み下さい。なお、お気づきの点あれば、こちらまで →  hardboiled@eastmail.com



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YOTCHIEのK−1史 …私なりに見た駈け足のK−1史です。
(1999.5.16)



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K−1REVENGE'99 …YOTCHIE初の生観戦記です。
(1999.5.16)


私のK−1観――強豪5人について

 格闘技といえば、私は2年くらい前までプロレスだった。それも、真剣にやっている全日本だった。その熱がまったく冷めたわけではないが、今は少しお休みして、K−1に傾注している。

 ※ 1999年1月31日、ジャイアント馬場氏が永眠されました。心より冥福を祈ります。
   この間、あまりにも極端に全日から遠ざかっていたことを少し後悔しています。

 さて、私のK−1観、というか、主要5選手について、簡単に述べたい。

最も強い男――ピーター・アーツ

 「20世紀最強のキック・ボクサー」と言われ、94、95グランプリを連覇したのがピーター・アーツである。最近不調と言われているが、今年の開幕戦でホーストからダウンを奪い、また、怪物・フィリオに初のダウンを喫しさせるなど、底力はまだまだ充分である。序盤からラッシュをかけ、相手を一気に倒してしまう展開になれば、やはりこの人が一番だろう。ただ、長期戦になると、スタミナが切れるのか、ホースト戦でも終盤打ち疲れしているように見えたのが気になる。

最も巧い男――アーネスト・ホースト

 アーツが「最も強い男」なら、ホーストは「最も巧い男」の名がふさわしい。ワン・ツー、あるいはワン・ツー・スリーからローといったコンビネーション、そしてディフェンスの堅さ、無尽蔵にさえ見えるスタミナと、負けない闘いをする条件を全て兼ね備えている。とくに、覇者となった97GPは圧巻で、フィリオの強打を完全に封じ、コンビネーションで主導権を完全に握ったのは、昨年のK−1のベスト・バウトではないだろうか。また、決勝のフグ戦では、最終ラウンド、一発逆転を狙うフグの飛び膝蹴りをステップ・バックしてかわし、同時にアッパーで迎撃するなど、驚異的な反射神経を見せた。なぜ彼がシカティックだけには勝てなかったのか、それは永遠の謎である。

最も怖い男――マイク・ベルナルド

 今期私が最も注目しているのが、マイク・ベルナルドである。南アフリカの重戦車と呼ばれ、左右の腕から繰り出される「大砲」パンチの威力は、あまりに衝撃的・圧倒的なものであり、一時フグやアーツを大いに苦しめた。足技に弱いという弱点をつかれ、昨年まで不本意な闘いが続いたが、今年の開幕戦では、みずからローキックで主導権を握るなど、足元の弱みを克服したように思える。今年は楽しみである。

最も楽しみな男――フランシスコ・フィリオ

 将来が楽しみ、といえばこのフィリオだろう。K−1デビューでいきなりフグをKOし、97GPでも一撃必殺で勝ち進んだ。サム・グレコを倒した試合は、なんとも衝撃的だった。しかし、同GP準決勝のホースト戦で見せたように、一撃必殺に頼るあまり手数が少ないこと、先手の攻めがいまひとつであるといった課題があり、今年の開幕戦でもレイ・セフォーに引き分けた試合でもそれが露呈した。しかし、潜在能力は明らかにナンバー・ワンであり、今後こうしたK−1ルールに適応したテクニックの会得でどこまで強くなるか、楽しみである。

最も魅せる男――アンディ・フグ

 K−1選手の中で、私が最も好きなのが、アンディ・フグである。かかと落とし、バックハンド・ブローなどといった大技を駆使し、いかにも日本人ウケしそうな派手な試合展開、そして格闘家としては致命的ともいえる「小柄」というハンディキャップにもめげず、不屈の闘志で強敵に立ち向かう姿が、共感を呼ぶ。この人の強さの真の秘密は実はロー・キックであり、ロー中心、かかとを見せ技に使いながら徐々に相手の足にダメージを蓄積させ、決め技はフグ・トルネード――こういう展開になったら、滅法強い。しかしいかんせん、調子の波が激しく、不安定さは否めない。ひいきはするが、今年のGPではあまり期待はしないようにしている。


98GPの結果について

 98GPは、ピーター・アーツの3年ぶり3度目の優勝であった。私は今年はベルナルドが面白いと思っていたのだが、アーツの強さは圧倒的だった。全て1ラウンドKOだったことはすごいとは思わない。むしろ、私はアーツは意外とスタミナがないと思っているので、優勝するにはこれしかなかった、と思っているくらいだ。
 やはり圧巻だったのは、準決勝でベルナルドをパンチで倒したことだろう。これだけつけいる余地のないアーツを見たのは初めてだった。普通に考えれば、ロー中心で攻め、ハイキックのタイミングをうかがうのがベルナルド対策の基本であろう。しかし、アーツは正面から力でねじ伏せたのだ。
 決勝のフグ戦は、あっけなかった。フグがミドルと思って脚をつかみにいったのが運の尽きで、これはアーツのハイの出だしの角度がミドルと見分けがつきにくいという、昔からの特徴によるものである。フグもアーツを何年も見てきているのでこのことへの対策はできてもよさそうなものだが、それでもわかりにくいのだろう。あの左ハイが入らなくても、たぶんフグに勝ち目はなかったと思う。準決勝での消耗度が全然違ったからだ。フグは短期決戦にいかざるを得なかっただろうし、そうなるとじっくり構える余裕があるアーツとは隙の出方に差が出てくる。どこかでフグのディフェンスに破綻が生じただろう。しかし、アーツの勝ち方は、スタミナの差を理由にさせない、圧倒的なものだった。
 アーツの一時期の低迷は、私生活の乱れによるときいている。それさえなければ、当分アーツに勝てる選手は出ないのではないか、という気さえしてくる。


K−1ちょっと言いたいこと

 ここでちょっと苦言を。これは、K−1というより、放映するテレビの側に問題があるのだが…。

 リングサイド最前列に大勢芸能人が陣取っているが、これは別にいい。しかし、ことあるごとに彼らを映すのはいかがなものだろうか。K−1実況を見る人は、試合を見たいのであって、芸能人を見たいのではない。これは興をそがれるというものだろう。人気のほどを強調する意図かもしれないが、ファンは自分がじっくり観戦できればいいのであって、人気があるかどうかなど興味はありはしないのだ。そもそもK−1人気は周知のことである。ただ、こうしたTV局の姿勢により、芸能人目当ての「追っかけ」が試合会場を占拠し、格闘ファンのひんしゅくを買うような事態になると、K−1自体のファン離れがおきかねない。

 一考せよ、K−1関係者。


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