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2008/3 月分
[スミレをみると] 3月25日 スミレをみると、足元から、春を実感します。 子供の頃は身長が低かったから、木の花の桜よりも地に咲くスミレの方が ずっと身近だったから。きっとそうだと思う。 きょうはSDカードに入れた『3月の呼吸』をデジタルカメラの液晶画面 で映してみた。こちらでもスライドショーができるのを発見。でもなぜか 一枚の写真が識別されずに映らなくて2時間以上、ああだこうだと直して みた。データとは、なんとデリケートなものだろう。プロジェクター なら映る画像がカメラだと映らない。初めからやりなおして、データを 全て入れ直し、ようやく映すことができた。パソコンのトラブルは時間が かかりますね。どこが問題なのか探しあてるのに時間ばかりかかるのは 本当にぐったりします。 [北爪満喜スライドショー『3月の呼吸』12分] 3月24日 きのうは自由が丘の大塚文庫で歴程朗読会がありました。 会員の朗読や、テーマ「天」で詩を書いていただいた自由参加者の朗読も盛況で 無事おわりました。ほっと一息です。通りがかりの人も二人、朗読を聞いてゆかれ ました。荒川純子さんや関富士子さん川口晴美さん芦田みゆきさんらと裏方の準備 を進めてきたのでした。私はチラシの制作を任されて、作ったあと、なんとか スライドショーの新作を作ろうとあがき、前日の深夜までかかってあれこれ作業 をしてようやく出来上がりました。今回は昨年のようにランダムではなく、 ストーリー展開が入ったので、休憩時間に和室に集まっていただいての上映でした。 多くの方に見ていただいて感謝しております。『3月の呼吸』はメモリーズで 3月7日から始めた言葉と写真を含んでいます。12分程度の作品になりました。 言葉をごく短く入れることや、映像と合わせることが難しく、試行錯誤で作った 第一作となりました。いつか機会があったら、またどこかで上映したいです。 [くりかえす] 3月19日 太陽の傾きに 瞳が反応してすぎた さよなら、また とくりかえす [見えないぬかるみ] 赤い車や白い車や灰色の車が通り過ぎる 見えないぬかるみだらけの歩道を通って 行きたいところがある 3月14日 [あかるませる光] 3月14日 呼吸する 階段の隅に落ちてあかるませる光 電車にのって [ふうーと息を吐く] 3月10日 ふうーと息を吐く 鳥のさえずりが大きくなる 歩くわたしのなかでも 空が広くなっている
[川を見た。]
3月8日 川を見た。 水に映っている青は 空の青 それとも 昼。 [呼吸] 3月7日 呼吸をしたのは 電車の窓から さしこんだ光 をすいこんだ [浮かぶ] 3月7日 クラゲのかすかなまるいかたちと ゆるやかな流線が 夢のなかに溶けてゆく [飛ぶシロ] 3月4日 mixiが規約を改悪するということを知りました。 4月1日から、日記やその他映像などの著作権が自動的にmixi に移ってしまうことになります。 私は直接mixiに日記などを書き込むことはあまりないのですが 飛ぶ猫シロの写真を載せていたので、早々とそれを引き取りました。 つまり削除して消してしまいました。でも、飛ぶ猫を気に入って いた方がいたので、また見ていただけるようにここに貼ります。 [モーアシビの人たちと] 3月3日 きのうは渋谷で『もーあしび』の会合。また秋に朗読+アルファで 楽しい会を企画中です。こんなことはどうか、などアイデアが出てきた のでこれからもうすこし話し合って、形にしてゆきたいと思います。 詩と自分についての話しなども飛び出して、それぞれがそれぞれに 異なっている詩との関わりを持っていて、でも楽しくやりたいのは同じ。 たぶん多くの詩を書く人はそうですね。(そうじゃない人もいるかも) そして一回目の『もーあしび』朗読会には、はじめて詩の朗読を聴きました! という記念日の人や、同人の友人知人でない人が10名ほどいらしたのです。 さすが新宿の画廊、ということでしようか。そうしたことは、とても 貴重な出会いなので、『もーあしび』はそういうのを大切にしたいな、と。 会合は白鳥さんと五十嵐さんとドロシーさん辻さんが参加でした。 この日、終わってから、白鳥さんと五十嵐さんとドロシーさんのお三方が 銀座のギャラリーに立ち寄ってくれました。 そして展示のビルの地下の「ちゃんぷるー家」という沖縄料理のお店で 沖縄料理とオリオンビールをのんだのでした。おいしかったです。 そのとき白鳥さんが窓から猛禽がとんでいるのがみえたとき、 息がとまるんですよ、と言っていたことがとても印象的でした。 そして渡辺十絲子さんの本『兼業詩人ワタナベの腹黒志願』 (ポプラ社刊)の話をしました。 この本は、どこを開いても言葉について深く鋭く楽しく書かれている ので、私はときどき、ランダムにぱっと開いては読むという読み方で つきあっています。だから、まだ読んでないエッセイや2回も3回も 読んだエッセイがあり、なかなか読み終わらないのです。 「V詩人取扱説明書」は詩人として特に面白いです。社会が「詩人の感性」 という内実のわからない言葉を貼り、変に適当に重宝に使おうとしたりする 現場の様子がよくわかります。また役に立たない人というような偏見 の目で見られていることなども心当たりがあります。そして、そのような ことが起こるのが、詩の言葉を書くことへの誤解から発しているという ことを、言葉を書く技術に目を向けられていない現実から、きちんと 論じていてとても共感しました。 [詩と写真展 file.2] 3月1日 銀座3丁目のビルの通路の「詩と写真展」第二回目が始まりました。 今回は初回のご感想を参考にして、詩の文字を大きくしました。 通路を通る人に読んでもらえるように願って変えてみました。 文字を大きくしたために行数も限られ、詩の言葉を考えながら 写真と互いに響きあうようにと、苦心しました。 どうぞ近くにいらしたときはお立ちよりください。 もしも寄ってみようと思われたなら、ぜひ 通路の場所はどこなのかというメールを北爪までお願いします。 すぐにお伝えします。お手数おかけして申しわけありません。 ◎ 瀬崎祐さんという詩人の方がブログに 私の詩「さしのべる」の感想を書いてくださいました。 瀬崎祐さののブログ エウメニデスU 31号 (2008/02) 長野 「さしのべる」北爪満喜は2編からなる組み詩。「@さしのべる」では、 空にさしのべられた枯れた木々の枝から「ハハ」を想う美しい作品。さらに、 「Aまいおちる」の簡便な詩行ににはっとさせられた。 一生のうち一度だけだ 葉が飛べるのは と言葉が胸を流れ落ちた 枯れて生涯を終えようとして葉は枝を離れる。そのときだけ、葉は宙を舞う。 こんな当たり前のことに何故今まで気づけなかったのだろう。詩は次のように続く。 ただ一度だけ たった一度の一瞬を 葉が飛行する わたしの体の隣で わたしのおろした腕のそばで 具体的な描写でありながら、読む人それぞれに何事かを語りかけてくる詩行である。 それは、個々の事情にとらわれないなにか普遍的なものに迫っているからであろう。 余分な説明を一切不要にしている作品だ。 ◎ きょうは渋谷のカフェマミヤで荒川純子さんと関富士子さんと私で 歴程春の朗読会のチラシを発送しました。今回チラシの制作を私が 担当しました。七月堂さんがきれいにカラーで仕上げてくださって 満足のできるものになりました。今回のテーマが「天」なので 春の空をイメージした組写真をつくりました。 3月23日の当日は自由参加の朗読タイムがあります。 「天」(空)をテーマの40行以内の詩を書いてご持参ください!