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[「発葉力 もーあしび朗読会」/「もーあしび21号」発行のお知らせ]


4月30日
 28日に「もーあしび21号」が出来上がりました。今回ももりだくさんです。
 表紙はタマムシでお出迎えです。ご注文いただければお送りします。(頒価500円)

 発送をしに七月堂さんへゆきました。スベシャルライブの打ち合わせも盛り上がり
楽しめる内容となると思います。5月29日は新宿眼科画廊へぜひおでかけください。


[空の桜と地の桜]


駒沢公園では八重桜が満開。ふくよかで華やかで、八重桜の塩漬けにお湯を注い
でつくるお祝いのときの『桜湯』のこともちょっと思う。
近くの小さな公園では芝桜が満開。子供の頃近所の家々にもれなく咲いていた
ような気がする。


4月25日
四月は体も心も不安定なときだからだろうか。
思いもよらない少女の頃の記憶が闇をかき分けながら夢のなかで灯りだす。
駄菓子屋さんから家までの道が町のなかを通っていて、ある草ぼうぼう
の家の前を通り過ぎるとき、いつも母の言葉を思いだした。気をつけて
急いで通るようにと言われていたのだ。町の人は「ブンコさんが来るよ」
と言っていた。私はほとんど記憶にないから、あまり遭遇したことはない
のだろうけれど、一度くらいは、出会ったことがあるようで、よくよく
思いだすと、背の高い少し異様な服装が怖いぼんやりした男の人だった。
怖いよという暗示から見えた姿かもしれない。何十年も全く思い出すことなく
忘れていたのに、思いだしてしまったのが不思議でしかたない。その家の
庭先に芝桜が美しく咲いていたのかもしれない。
先日、近くの小さい公園の花壇で芝桜が満開だった。濃いピンクが
子供の頃へいざなってゆく。夢のなかで記憶が開く。






[植物の力]



4月21日
 寒暖の差がとても激しくて、果物の芽が枯れてしまっているのをテレビ
で見ると、といも痛ましい。もうすこしで果実へ実るのに。農家の方は
一年かけて丹精を込めてきたのに。でも樹は次の春にはきっとまた実ってくれ
るだろう。植物の力は光や養分から来るように思っていたけれど、水の力
だったのかも知れない。空へのぼってゆく茎や幹の水と、地の奥へのぼってゆく
根の水。人も水なら共鳴できる。人は地表を横に流れる水、横に落ちる滝かも
しれない。人にあたり、出来事に弾け、言葉のしぶきを上げる。
 そう考えると、朝のいっぱいのお水が、しみとおってゆく。
 また、詩を書けるかもしれない、と。



[「ヤリタミサコと友達展」のお知らせ]

4月15日
パリのギャラリー・サテリットに作品を送ったのですが
きょう届いたと連絡があってほっとしました。
国際宅急便ははじめてで、インボイスを書くのも手間取って
しまいました。

今回は10枚の組写真です。光沢のプリントを自分でしました。

『光の庭』 
3月の光をとらえるように、午前の陽差しが差し込む頃
毎日、同じ場所の木々や花や苔や土の匂いを感じる
ように撮って行ったものです。
そして言葉が寄り添ってゆきました。


ヴィジュアル・ポエジー展「ヤリタミサコと友達展」

ギャラリー・サテリット

ヤリタミサコ・北爪満喜・菊池肇

会期は4月27日から5月12日。日曜日は休館。
もしも連休でパリへご旅行などなさいましたら、
お立ち寄りいただければ幸いです。

今回は私はパリへ行かずに作品だけに行ってもらってます。



[「もーあしび朗読会」のお知らせ]
5月29日(土曜日) 新宿眼科画廊で「もーあしび朗読会」を開きます。
ぜひ遊びにいらしてください。ご予約は私に連絡くださっても、白鳥さんでも大丈夫です。





[桜月夜]

4月2日
 1日。近くの目黒川沿いは、夜桜のお花見客でにぎわっていた。
ここがこんなにおしゃれなお店ばかりになっていたことをしらなかった。
でも今はどこもかしこもお店が道まではみ出して、花見客でいっぱい。
どこにも入れずに撮りながらただ歩く。
 外国人の花見客がとても多い。でも撮るものは同じ。
挨拶代わりのように液晶を覗きあって
きれいですね、そのカメラは何? なんて日本語で話しながら笑う。