今月へ

[水のなかを歩く鳥]



5月30日

 晴れた昼のお寺の池を気持ちよさそうに歩いていた鳥。青鷺でしょうか。

 パソコンの引っ越しをしました。メモリーズ初更新です。使い勝手が変わって、いま練習中です。
変化した手順を覚えたり、メモリーを移したり、自分で快適に使えるようになるまで、まだ少し時間がかかり
そうです。キッチンの例でいうと、なにも考えなくても水栓の位置がわかり、レバーの上げ下げもスムーズ、
包丁がどこにしまってあるか、フライパンはどこか、お塩はどこか、など手がわかってて、考えなくても
ぱぱっと用意できた慣れた作業場から、知らないキッチンへいって、いちいち使うものを探し、確認し
ながら何かするようなもの。時間もかかりちょっとイラッとしてしまいます。はやく慣れなくては。



[飛ぶ光/ラインを飛ぶ]




5月23日
 ここはどんなところだったか。光を飛ばす室内。椅子が光の流れで雰囲気を変える。
椅子を走る光は床を走る。ついでに私の掌や顔を走って線を引いてゆく。私は線を引かれて
いる。速いので掴めない。記憶もできない。住宅地になると、外壁につけられた線が風景
となる。ほとんどが直線。罫線のような線の壁のそばを蝶がひらひらとゆく。ときどき
みつけられる花の蜜を探して飲む蝶。意外と速い。すうーっと住宅の屋根よりも高くふわりと
飛んでしまう。自在に揺らめき飛ぶのは気持ちよい流れだから、人は、だれかの魂と蝶を見て
言ったりするのかも知れない。


[浮遊猫]



5月17日
こうして立っている感じに見えると、いま話題の浮遊写真みたいだ。
浮遊猫シロちゃん。どこか楽しそう。
路肩に止めてある車の目がときどき光る。ばらばらになった街がちょっと
オレンジに染まって明るむ。


◎共同通信コラム「詩はいま」に、颯木あやこ詩集『うす青い器は傾く』思潮社
草笛早苗詩集『キルギスの帽子』思潮社、について書きました。地域で配信
されましたらよろしくお願いします。




[5月のはじめ]









5月14日
5月のはじめにお墓掃除に行った。実家は掃除するためにゆくけれど
ホテルに泊まる。いつもビジネスホテル。窓からは高校のとき自転車で
走っていた街がみえる。実家には、椿の花が満開だった。枯れた蔓が
たくさん絡んでいた。帰りは雨になった。電車で利根川を渡った。


[店先の金魚/スーパームーン]



5月10日
 連休中に開演ぎりぎりで渋谷の映画館へいったら、いつもと違って満席。
しかも立ち見もいっぱいで入れなかった。しかも焦ったのか、映画館
のホールでお財布を落としたらしかった。別の店でお財布が無いことに気が
つき、はっと思って映画館へ電話したら、お財布は、お客さんが拾って
チケット売り場へ届けてくれていたのだった!  ほっとした。映画館へ戻って
なくしたお財布を受け取って、アキ・カウリスマキの映画を観に来るような人
はきっといい人なんだ、とかってに思いながら歩いていたら、金魚と目が合った。




[スーパームーン20120505]




5月5日
地球に月が最大に近づくスーパームーンが、去年2011年と続いて今年もある
というので、夕方からそわそわしていた。買い物帰りのときの月はあまりうまく
撮れなかった。よる9時を過ぎて、家の近くを歩いて撮った。あまり遠くまでは
行かずに、月を追って歩く。電気の光の遠くで月はボールのように丸い球だと
実感する。あのような丸い巨大な球が空中に浮いているのは、意識するととても
シュールだと改めて思う。