メモリーズへ
2013年1月分
[冬の内外/カミュの『異邦人』]
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1月29日
「ビブリア古書堂の事件手帖」を読んでから、古本屋さんがあるとふらりと入りたくなる。
そんなふうにして、入った古本屋さんで、カミュの『異邦人』を見つけ、100円で買った。
実家の古い本棚にきっと埃まみれになっている『異邦人』。大学へ入ってすぐの頃に
読んで、印象深かった。舞台はアルジェリアだったのだ。殺人を「太陽のせいだ」と答えたムルソーは
そうとしか答えようがなかったのだと知る。内的感受に極度に誠実に従っただけだった。
カミュが描いた主人公の大事なのは現在、そして内的感受という意識に、私は深い影響を受けている
と改めて思った。不条理ということよりも。
[シロとクロ]
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1月16日
雪が残って晴れているから、とっても寒い。暖房した部屋のなかでシロとクロがいっしょに寝ている。
シロの手がクロの手をがしっと握った?瞬間。シロは何か夢を見ていて、クロちゃーんと、呼んだの
かも知れない。タイルの上でぐしゃっとした雪は歩きづらい。転ばないように歩いてきて疲れた。
[雪の道]
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1月15日
滑るのか、べしゃっとなるのか、よくわからなくて、たいへん歩きにくい雪の道。
下をみながら、足をあげながら進んでゆく。お年寄りが来て、歩きやすいところを譲ると
ますます歩きにくい。 曲がり角で清掃車と出会うと、「先に行って」と運転手さんから指示がでた。
急いで、気をつけながら曲がる。ちょっと坂だからぐちゃっとした雪にますます気をつけて
したばっかり見て歩いていた。すると、赤いモノが。えっ。トマト? なぜ、と思って立ち止まって
顔をあげると、そばに、不気味な穴のあいた雪の塊。雪だるまの、崩れた顔をみて、
ふと、この雪、子供が触ったりしても安全なのかなと思った。放射性物質で汚染されて
ないだろうかと。
[雪の朝]
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1月14日
雪がふりしきっている。雪でビルの屋上が霞んでみえる。これほど降るのは久しぶり。
初雪なんていうなまやさしてものじゃなさそうだ。葉の上に積もりに積もって、枝が折れないだろうか。
咲き出した椿もやがて雪にかくれてしまうだろう。
詩の合評会が12日でよかった。今回は6名の参加でした。詩作品もたくさんあって充実。
時間がたりなくなりました。いつもそれぞれ視点がはっきりした言葉で合評が行われるので、
読んだ人それぞれの角度から、書かれた言葉に光が当たる。もちろん答えはないけれど、読まれ
方の違いと、書いて伝わってほしかったことのギャップなどが、いつも参考になります。
今回は島野さん、川上さん、呉生さん、紺野さん、森岡さんと私でした。
共同通信コラム「詩はいま」2012年12月に
ブリングル詩集『、そうして迷子になりました』思潮社
南川優子詩集『ポフウェル氏の生活 百編』私家版
疋田龍乃介詩集『歯車VS丙午』思潮社
について書きました。
共同通信コラム「詩はいま」2013年1月に
「吉原幸子全詩」 思潮社
「WWW/バンダ・チャント」 河野聡子 私家版
「自画像によく似た肖像画」原田もも代 七月堂
について書きました。
地域の新聞に掲載されましたらよろしくお願いします。
[冬の街角]
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1月7日
氷のなかに落ち葉がみえる。このごろ冬でも凍ることが少なくなったので、こんな光景をみると
もっと寒かった冬を思いだして懐かしい。そんな冬は水たまりが凍っていたこともあった。
学校へ登校するとき、まだ割られていない水たまりの氷をバリっと踏み割ったりするのが
とても楽しかった。
下のは、壁に絵かがれている人が、家の中へ気持ちを向けてドアから覗いている背中と、
絵に描かれた人と同じように書類へ注意を注いでいる背中が、なんだか似ているのがおもしろい。
二次元と三次元で似た姿で隣り合っている。互いに無関心で。
[変わった飛行物体]
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.....拡大すると
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1月2日
元旦の朝、家の近くの道で空をみると、変わった飛行物体が飛んでいました。
白い筒状の胴体の何カ所かから羽根が出ています。
国際宇宙ステーション? そうだったら楽しい。
ジャクサの人が肉眼でも見えると言っていたことを思い出しています。
内側の言葉の時空を航行し、皮膚の外の時空の光と関わって
今年も詩を書き続けてゆきたいです。
本年もよろしくお願いしたします。
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