秘密のページ3!!

 

現象(演技)

 二人の客に手伝いをしてもらいます。(客A、客Bとします)両方の客にトランプの山を何回かカットしてもらいます。

(カット・・・適当なところで半分に分け、上半分と下半分を入れ替えること。軽く混ぜ合わせるようなイメージ)

 

「(客Aに向かって)では今あなたが自由にカットした一組の一番上のカードを取ってください。(客Bに向かって)あなたはその次のカードを取ってください」と言って、それぞれの客に順にカードを取ってもらう。

「お互い自分のカードを私には絶対見えないように見て覚えてください」

「(客Aに向かって)覚えましたか。それではそのカードをデックの一番上に戻してください。(客Bに向かって)あなたも覚えたらそのカードをデックの一番上に戻してください」と言って、順にカードを戻してもらう。

「結構です。私はあなたのカードはおろかトランプの表も一度も見ていません。あなた達のカードについて私は何一つ知ることができません。そうですよね。」

演者は“当然そんなことはできない”という調子で自信たっぷりにいいます。客も「はい」といって頷きます。

「(すかさず大きな声で)それは違います。私はあなた達のカードが一組の一番上にあることを知っています。すいませんがトランプをカットしてくれませんか。」

客にカードを真ん中あたりでカットさせます。

「結構です。これで私はあなた達のカードについて何一つ知ることはできません。そうですよね。」

客は頷きます。

「それは違います。私はあなたのカードが一組の中央にあることを知っています。私はあなたがカードを大体半分のところでカットするのをちゃんと見ていたからです。今度は私が後ろを向いています。どこでもいいですから好きなところでカードを分けてカットしてください。」

演者は後ろを向き、客に好きなところでトランプの山をカットしてもらい、そろえてもらいます。客ができたといったら振り向きます。

「できましたか。結構です。もうどこにあなた達のカードがいったのか僕にはわかりません。これで今度こそ私があなた達のカードを知る手がかりはなくなりました。そうですよね。」

客は頷きます。

「それは違います。私はあなた達のカードがこの一組のどこかで2枚くっついていることを知っています。それでは今度は一組を取り上げて上からテーブルに1枚ずつ左と右に分けて配っていってください。」

客の一人にトランプを持ってもらい、1番上のカードから1枚ずつ卓上に左と右に配ってもらいます。この間も演者は客に向かってしゃべっています。

「こうすればあなた達のカードは2つの山に分かれてしまうはずです。できましたか。結構です。これで今度こそ私があなた達のカードを知る手がかりはなくなりました。そうですね。」

客は当然「はい」と頷きます。

「いいえ、違うんです。まだ私にはわかることがあります。それは二人のカードが2つの山の上から数えて同じ枚数目にあるということです。(客Aに)あなたのカードがこの山の上から14枚目にあるとしたら、(客Bに)あなたのカードはこちらの山の上から14枚目にあるということになります。では今度はお互い1つの山を取り上げて好きなだけまぜてください。徹底的に、周到に、これ以上ないというほどよくまぜてください」

二人の客にそれぞれ一つのカードの山を取り上げてもらい、よく混ぜてもらいます。

「いいですか。結構です。もうこれで私があなた達のカードについて何も知ることはできません。そうですね。」

客は「はい」と頷きます。

「(演者はにっこり笑ってゆっくりと)そうです。全ての手がかりはなくなりました。私は一度もカードの表を見ていません。それどころか私はあなた達がカードを選んで、返して、しっかり混ぜてしまうまでの間、一度もカードに触っていないのです。あなた達のカードを知ることは全く不可能です。これからこの状態であなた達のカードを当ててみたいと思います。二人とも先程自分が選んだカードをしっかりと頭に思い浮かべてください。」

演者は二つの山の一つを取り上げ表を見ながら、ゆっくりと一枚のカードを抜き出します。続いてもう一つの山を取り上げ、同様に表を見ながら一枚のカードを抜き出します。二枚のカードを手に持って演者は一方の客に向かい

「この二枚のカードがあなた達のカードのような気がします。(客Aに向かって)あなたのカードは何でしたか。」

 スペードの5と答えたとします。演者は一枚のカードをひっくり返すとまさしくスペードの5です。

客Bに同じようにカードの名前を尋ねます。ハートのKと言ったとします。

「えっ(驚いた顔をして)、もう一度言ってくれますか。(客が言ったら残念そうな顔をして)‥‥ハートのKですか。(ゆっくりカードをひっくり返して大きな声で)みなさんまさしくハートのKです。どうもありがとうございます。」

場内は拍手喝采になります。

 

 

 以上の現象が誰でも簡単にできるのです。

 

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