村上天文同好会ホームページ


会報

「北天」

No.3 (1977年末)

 

 ☆3/24〜3/25月食観測会
1 月食観測会をふり返る P.2
2 主要クレーターの接触時刻 P.3
3 月食スケッチ P.5
4 月食中に見られる     P.6
5 月食写真撮影 P.8
6 観測班メンバー P.10
 ☆隕石捜索に参加して P.11
写真 P.14
 ☆月食写真 P.16


3/24〜25 月食観測会
月食観測をふり返る

 3月24・25日の月食は、天候に恵まれずに不本意なものに終ってしまったようだ。天候だけは、我々の思うままにならず、まことに残念である。 しかし、準備段階においては、今までの村天にはみられぬような綿密な計画をたてたものである。決してこれは、計画だおれに終ったものではなく、悲しむべきことではないと思う。前日(当日?)まで必死になって準備におわれて、万事OKだという段階までにレベル持ち上げたのは、全員皆の力であり、一つのものに対する意欲は、全員が持ち合わせていたのではないかと思う。 さて、観測を振り返ってみよう。諸上寺山までは、今までにない自動車という強力な機動力をもってして、観測器材を運びあげることができ、僕が自転車と人力でやっていた頃とは、雰囲気が変わっていた。これがそのまま皆のやる気につながったと僕は思う。各自が観測班に入り、それまで身につけたものを発揮したように感じる。しかし残念ながら月食という特殊なものだけに、練習というものが出来ずに、実際の観測では手こずった人も多かったようであった。天候がすぐれず写真班などでは途中で放棄した者もいたようであったが、全体を見れば充実したものであったといえよう。皆既中も時間が長く、精神、肉体両面で疲れ、休む人も多かったが、この辺は少し考えて次回の観測会には役立てたいものだ。最初から成功するなどは望めるはずがなく、失敗を考察することにより発展という事があると思う。 夜間の観測会を開くさいに、僕が一番心配することは、万が一の事故というものである。今回は、観測に関係のない行動が少し見られた。別に僕は、強制力は持たぬがせめて会での観測会に於いては、もう少しもの事を考えた行動をとってほしいものだと思う。これは、思いあたる方はあると思うが時・場所を考えてほしかったものだ。 とはいっても、今回の観測会はまずまず(初回としては)のものであったと思われるのだけれど、いかがでしょうかネ?

(平山 浩)

   


隕石捜索に参加して

  

去る5月7日僕達村天のメンバー5人(沼沢氏、忠氏、睦哉氏、鈴木氏、太田)と村高地学部の一年生三浦君の計6人は、新潟天文研究会の招きにより、昨年の5月に落下したと思われる隕石の捜索に金丸へ行ってきた。 朝8時ごろ出発したのであるが、途中でより道をしたためむこうへ着いた時には、既に集合時間を過ぎていた。集合場所では、2、30人位の人が集まって、ミーティングを行っていた。回りを見回すと、あっちこっちに有名人が、村山先生、藤井さん、大野さん、小石川さん・・・そしてチロが。 このあと捜索が始まったわけで、歩いているのがやっとというのが現状であった。山を登り、やぶの中を歩いたり、沢をおりたりして、もうさんざんであった。その上、水筒をもってこなかったので、のどはカラカラ。しかしそれにもかかわらず、鈴木さん、沼沢さんの御二方はとても元気であった。なぜだろう。 隕石らしいものの発見は何度があったが、信憑性の高かったものは、2個あった。1度目は、捜索開始そうそう最初の山を登っている途中で、女の子2人組が何かそれらしいものを見つけたのである。しかしこれは後でただの石ころだということが分かり、一同がっくり。2度目は、午後やぶの中を捜索している時、隕石穴らしきものがあったという情報が流れてきた。しかしすぐにこれは炭焼きのあとであることがわかった。結局5時間近く山の中を歩き回ったにもかあきゎらず、本物は見つからなかった。しかしそれでもやぶの中で食べた昼食の時、チロにおかずをあげたり、記念写真のあと村山先生に握手してもらったりして、とても思い出深いものとなった。

(太田 栄)



3/24〜25 月食観測会より

 結果を見て 第一接触は、誰の声ともなく『おっ!かけている』の声で、あわててテレスコをのぞいて時間の測定。予報と大幅に狂っている。んぜだろう?潜入していくさい(食の進行中)は雲にじゃまされほとんど観測不可能であった。皆既中はまずまずの状況で、色の変化などおもしろく見られた。そしてまた、皆既後は雲の去来でうまくいかない。ああ、みじめなことか・・・。この辺より、観測の『カン』がつかめてきて、やや楽になってくるが、なんとしても雲が・・・。 我々は望遠鏡で測定したが、どうもうまくいかない。それは次のような事に起因するらしい。
図のように明・暗がハッキリしないのでまことにやりづらい。
これはやぬを得ない事であり、双眼鏡(7×50等)を固定させてじっくりやるしかないと思われる。 とにかく今回は雲にじゃまされて満足なものは得られなかった。しかしこれをStepとして次回には、今回の汚名の挽回をしたいと思う。(平山 浩)
接触時刻の観測について 接触時刻の観測は雲が多かったため思うようにできなかった。しかしそれでも、けっこう正確にできたように思える。データの一覧表を見てもらえば一目見てわかることだが、後半の方は。、ほとんど予報値近い値を示している。しかし前半の方は、みな予報値より数分早くなっている。いったいこれは何を示しているのであろうか? 天界5月号に載っていたデータを見ると、その方は前後両方とも、ほぼ予報値に近い値を示している。 何ぶん、こっちの方はデータが不足しているために、くわしく調べることが、できないのであるが、できたらもっと他の人のデータと比べてみて、なぜそのように違いが生じたのかその原因を調べてみたいと思う。(太田 栄)


北天インデックス(画像あり)(画像無し)

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