仮面ライダー関西
 

 告白するが、私は関西人蔑視者である。
 どうもあの漫才調の言葉が、下品に思えてならないのだ。家で何か下品なことを口走るとき、つい関西弁になってしまうのだ。関西弁とは、そういう時にふさわしいものだ、という偏見があるのである。
 ご存知のように、全損保の委員長は関西出身者である。この人がかつて某支部東京分会書記長という役職に就いていたとき、関西弁で演説しているのをきいて、「東京分会」という組織への冒涜だと思ったものである。誰になんと言われようと、私にとって関西人はバルバロイなのである。

 近畿地方では、特撮ヒーロー番組も関西弁だときいたことがある。まさか、とは思うものの、想像するとものすごい奇異なものになる。たとえば仮面ライダーで、「待てい!ショッカーの改造人間」は、
「待たんかい!ショッカーの改造人間」(しかもアクセントが後ろのほう)
となってしまう。そのほかにも、こんな会話が予想される。
「ライダーめ、まんまと罠にはまりおって、あほちゃうか」
「あかん!」
「ここがおまえの墓場や。いてまえ!」(戦闘員に指示)
「はいな!」
 想像しただけで気が狂いそうだ。シャレで『仮面ライダー関西』という番組でもやってみてはどうだろうか。


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