北方HBならではの、バイオレンスシーンを彩るエグい必殺技を紹介しよう(よい子は真似しちゃダメよ!)。
1.腎臓蹴り
腎臓のあたりを軽く何回も蹴る。はいつくばった相手を、心理的に不安に陥れる。回数を重ねると、実際に腎臓障害を起こす。
2.特高パンチ
むかし特高警察が使った拷問のやり方。頭部を、砂や小石を詰めた袋などで軽く打つ。何回も、リズミカルに、あくまで軽く打つのがポイント。だんだん気持ちが悪くなってきて、嘔吐したあげく、よほど意志が強くない限りなんでも白状してしまう。
3.安心パンチ
目隠しをした相手を、殴るタイミングがわからないように数回殴る。これだけでもかなりきくが、しばらく殴った後、殴るのをやめる。「もう終わったか」と思ったころにまた殴る。これでダメージは数倍になる。
4.百数え
これは敵にダメージを与える技ではなく、むしろ、場面に迫力を持たせるための、氏の描写テクニックである(いわば「対読者用必殺技」)。技の内容はごく単純で、1から100まで数を数えるというもので、じっと隠れて待っている時に主人公が使う。これをやる時は、何かとてつもない緊張感に押しつぶされそうな時であり、すなわち、耐えがたいほどの緊張を伴うことを決行しようという時である。実際には、人を殺そうとしている時がほとんどである。この描写が出てくると、読者は、あたかも自分が人を殺そうとしているような気分になってくる。100まで数え、またはじめから繰り返す。それだけで猛烈なリアリティがあるものである。
5.手錠ヌンチャク
集英社シリーズ・高樹警部のオリジナル技。手錠で相手の手を打ち、持っている得物を叩き落とす。人間は上からくるものには注意力が働くため、下から上へ、手首のスナップを利かせてすばやく振るのがミソ。
6.体重を乗せた右
どちらか言うと通常技だが、この表現だけでなんとなく威力が倍くらいありそうな気がしてしまうので付け加えた。単に「右ストレート」と書くよりも、本当に効きそうな気がする。
7.その他オリジナル技(技の名と使い手だけ列挙)
「ブロンズパンチ」:下村敬(BDシリーズ)
「ミュー・スープレックス(合気道投げ)」:鹿島美有(この人、北方HB史上最強の女だと思う…)
「突進」:川中良一(BDシリーズ)→ダ、ダサい…。でも、とっても強いのよね、これが。