今月へ

2013年12月分

[雲をあがる光]



12月25日

メリークリスマス。

思わず24日イブの日に光を見上げ立ち止まりました。
しなやかに飛ぶ翼は光に押されて上昇し下降し回転し
もうすぐクリスマスイルミネーションが灯る街の上を
清らかな時間を引いているのでした。
気持ちがひらける。雲が割れてゆく。


[差し替え]

12月23日

寒いですね。
「通路の詩と写真展  file.12」 タイトル 「登る彼女 昇る月」 始まりました。

21日に銀座へ行って、通路に展示したのですが、いったん通路に展示した写真の何枚かを、
差し替えたくなって、昨日、差し替えに行きました。場には、特別な性格があることを、を肌で
感じたのでした。場によって同じ写真でも見られるもの、意味するものが、変わってくるのだと。
差し替えたのは、一枚づつ映っている彼女たち3人の写真です。歩道橋を「登る」姿を強調した
かったので、それが了解しやすいものに替えました。
通路は若い女性たちがたくさん通ってゆくけれど、そこはギャラリーという意味づけのない
通路なので、「登」っている姿を強調しておかないと別の意味がでてきてしまいそうだったから
です。今回がいちばん場と表現というものを厳しく意識しました。

ご覧くださって、感想などお聞かせいただければ幸いです。
これからの参考にさせていただきます。


[お知らせ/通路の詩と写真展  file.12]

12月18日

通路の詩と写真展が21日土曜日から新しくなります。

「通路の詩と写真展  file.12」
詩 「登る彼女 昇る月」

クリスマスになんとか間に合いました。
お近くに来られましたらぜひお寄りください。
どうぞよろしくお願いします。

 
「通路の詩と写真展file.11」にお越しくださった皆様、感想を聞かせてくださった皆様、
ほんとうにありがとうございました。
ささやかな展示ですが、回を重ねてくるごとに、あの場が、皆様に鑑賞されることで、
別の空間として生まれ変わっているのだという思いを新たにしております。

通路は、場と時間の中間のようなところがあり、日々から外れたものが生息できるようです。
通路の小さな展示で、人の時間と道の時間がまじり、イメージの時空が立ち上がるなら
こんなにうれしいことはありません。
銀座の騒がしさからひととき離れて、通路で過ごしていただければ幸いです。



◎詩人の水嶋きょうこさんから、file.11「with book 2011」の感想をメールでいただきました。
了解を得て載せさせていただきます。
「with book 2011」

言葉の連動が不思議な空間をうみだす魅力的な詩だと思いました。

青い月、紙、耳、花、鏡・・・。

夢の通路をとおって言葉が次々と変換していく美しさ、妖しさ、楽しさ。

目覚めても、そこは夢なのか、うつつなのか・・。

巨大な白鷺がビルの間を飛び、幻想的な空間が広がります。

ここが私が、いつのまにか書物の中を漂っているような

場面や主体が反転した未知の言葉の世界。

 
写真の展示されている場は、夢の通路のよう。

青白い月。夕闇(逢魔ヶ時)の街中。鏡にうつる移動するわたしたち。

本にうつるガラスのティーポット・・。

詩の中の世界がそのまま通路にあらわれたようで・・。

夢が夢を呼ぶ。言葉の波が言葉を呼ぶ・・。

不思議な感覚のまま、夢かうつつか、通路をでて、銀座の街を歩きました。

楽しませていただきました。

ありがとうございました。

 

◎お知らせ 
12月の共同通信コラム『詩はいま』に次ぎの詩集について書きました。
 やまもとあつこ詩集『ぐーらんぐー』(空とぶキリン社)
 小林坩堝詩集『でらしね』(思潮社)
 斉藤貢詩集『汝は、塵なれば』(思潮社)
地域の新聞で見かけたらよろしくお願いします。



[月の下 放射状に分けて]




12月7日



絶
を分ける
糸の色
ほらこれで編んでもゆける 

糸のいろが 
何色なのか だと思う
私とつながっている 指の糸は 何色なの
あの色で なくてもかまわない
思い浮かべる
何色

体がいつも冷たいから 水色 蒼 紺 黒
思い浮かべれば
そうすればもう 来ている
色彩のなかに 来て
時間が流れる

ほら 堰を壊して こちらへ
寄せくる
ひたひたと 肌をなでる
あかるみ